ブックキュレーターhonto編集員
趣向や創作への影響も垣間見れるかもしれない、小説家が書いた音楽本
ある1人の小説家の作品にハマればハマるほど、その小説家本人の趣味や好みについても知りたくなるもの。そこで、小説家が自分の愛する音楽や音楽家について書いた本を集めてみました。自作や小説観への影響、「音楽という目に見えないものを、どう文章で表現しているのか?」などなど、興味はつきません。
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村上春樹の音楽エッセイです。クラシック、ジャズ、ロック、J-POPと、ジャンルや国籍、時代は関係なく、自分を『激しく揺さぶり』『心をがつんと打った』音楽について、出会いのエピソードや演奏者による印象の違い、歌詞の考察などを交えながら、ときにセンチメンタルに、ときに分析的に語っています。
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ショパンを嗜む
平野 啓一郎(著)
『葬送』の著者・平野啓一郎が、その小説の主人公 ショパンを語った一冊です。伝記だけでなく、ワルシャワ、パリ、イギリスと、実際にショパンの足どりをたどりながら、彼の音楽の女性的な性格をその教育環境に探るなど、独自の仮説も展開。『キャッチーで飽きの来ない音楽』を生んだショパンの魅力に、その生涯を通して迫ります。
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JOHNNY TOO BAD内田裕也
モブ・ノリオ(著)
モブ・ノリオの小説と内田裕也の対談本2冊をまとめた一冊。小説では、海賊ラジオ番組のDJがロックやパンク、レゲエなどのマイナーな音楽をかけながら、ヌルイ音楽や世のなかに悪態をつきつつ、ロックンローラー内田裕也のヤバさについて喋りまくります。趣味や娯楽を越えて、音楽の政治性まで。音楽への熱い情熱が感じられます。
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音楽談義
保坂 和志(著) , 湯浅 学(著)
保坂和志と音楽評論家・湯浅学の対談本。即興演奏を追求したギタリストのデレク・ベイリーら、ルールや形式にとらわれない音楽家を称賛し、「言論の自由の枠のなかでやっていても自由じゃない」「自由の枠を破らないと」と語る保坂。一般的な小説観から離れた型破りな小説を書き続ける彼の、創作のヒントが垣間見れる一冊です。
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路上のジャズ
中上健次(著)
中上健次のジャズに関するエッセイ・小説・対談を集めた一冊です。死を賭してまで、既成の音楽ルールと闘い抜いたコルトレーン。若かりし著者に、音を通して『否定せよ、破壊せよ』と語ったアイラー。そんなアナーキーなミュージシャンたちへの愛が、文学で闘い続ける自分自身に重ね合わせるように熱く綴られています。
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