ブックキュレーター哲学読書室
そしてもう一度、公共(性)を考える!
某政党が「新しい公共」宣言をしたのが2010年。それをピークに盛り上がった公共性論ですが、その宣言も忘れられつつある??そんな中、高校の社会科で「公共」という科目ができるようです。今だからこそ、改めて公共(性)を考えるための5冊を選びました。【選者:権安理(ごん・あんり:1971-:立教大学助教)】
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公共的なるもの アーレントと戦後日本
権 安理(著)
そもそも公共って何?戦後どう考えられてきた?公共性と言われたり、公共空間になったりする公共。国家にも市民にも関係し、教科にもなる公共。本書は、アーレントの思想を切り口に、公共に関する議論と歴史の“交通整理”を行っている。そもそも論でもあり、大人向けの教科書でもある。同時に、アーレント論でもある。
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学校・会社や家庭とも違う第三の場。職場や、親密圏とは違う時間を過ごせる所。著者は、それをサードプレイスと呼ぶ。私たちには、そんな居場所があるだろうか。古代ギリシアには広場=アゴラがあった。カフェでの会話が発展して公論が形成されたこともある。公共性をサードプレイスという観点から考えてみよう!
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コミュニティデザインという活動が注目されている。人口は激増しない。昔は良かったとは言わない。国や自治体だけに頼れない。こんな状況の中で、ある資源=ヒト・モノ・カネを活かして、まち・集いの場・コミュニティをつくっていこうという発想が生まれている。その実践家による導入的書物。できることから始めよう!
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RePUBLIC 公共空間のリノベーション
馬場 正尊(著) , Open A(著)
学校、図書館、公園、水辺などの公共的な場。本書は、それらを共有・共存の空間にリニューアルする試みを紹介している。例えば、自治体が建てた学校という公共施設が廃校となった後、市民や地域住民、行政、民間が協力してアートスペースとなった場所。写真や図を多く使い、生まれ変わった事例をたくさん紹介している。
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哲学読書室知の更新へと向かう終わりなき対話のための、人文書編集者と若手研究者の連携による開放アカウント。コーディネーターは小林浩(月曜社取締役)が務めます。アイコンはエティエンヌ・ルイ・ブレ(1728-1799)による有名な「ニュートン記念堂」より。
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