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どうなっているの?と驚くことばかり。自然の叡智から学ぶバイオミメティクス
「バイオミメティクス」とは、生き物たちに自然と備わった知恵を模倣し、テクノロジーとして活用することを目指す学問です。植物、昆虫、魚類をはじめ、人間以外の生き物たちは、生き延びるために人間が思いつきもしないような驚くべきアイデアを用いているようです。ここで紹介する本を読めば、自然の叡智に感服させられることでしょう。
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ヤモリの指 生きもののスゴい能力から生まれたテクノロジー
ピーター・フォーブズ(著) , 吉田 三知世(訳)
ヤモリの指の吸着力やオナモミの付着力が、あのマジックテープを生み出しました。本書では、そうした技術のヒントになった生き物の不思議な能力を網羅的に紹介しています。驚異に次ぐ驚異の連続に、きっとページをめくる手が止まらないことでしょう。人間の文明なんてまだまだ自然の叡智にはかなわない、そう思い知らされます。
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昆虫未来学 「四億年の知恵」に学ぶ
藤崎 憲治(著)
昆虫は4億年を生き延びただけあります。種類の多さからもわかる通り、多様な戦略を用いて生き延びてきたのです。蚊は相手に気づかれないよう巧みに皮膚に針を突き刺し、血を吸います。その針が今、「痛みを感じない注射針」として医療に応用されています。昆虫の生態はまさにアイデアの宝庫。人間の未来は昆虫に懸かっているのかもしれません。
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「進化」は、種の生存を賭けた「イノベーション(技術革新)」と言い換えることができます。本書のユニークさは、そんな風に進化を技術革新と見た視点にあります。必要を発明の母として、生物はいかにして生存戦略を磨いてきたのか?その歴史を振り返りながら人間自身が新たな発想を生み出し、「進化」する方法を考察しています。
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植物は動き回れないがゆえに、動物をはじめとする環境を利用、または退けるために、さまざまな化学物質を調合する能力を身につけてきました。たとえば、捕食者を退けるため植物は葉に毒を盛ります。では植物は、どのように薬を調合するのでしょう?本書を読むと、ゲノム研究の進展によりその謎が解明されつつあることがわかります。
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進化する魚型ロボットが僕らに教えてくれること
ジョン・H.ロング(著) , 松浦 俊輔(訳)
著者は自らが作り出した魚型ロボットを利用し、生物が環境と相互作用しながら進化する過程をシミュレーションしてみせました。太古の魚類の化石を掘り起こして分析する代わりに、かつてあったかもしれない進化を現代に再現して見せたのです。魚ロボはどのようによりよい生存戦略を生み出したのか、本書でお確かめください。
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