疲れた時は人生の一休みをしよう。素敵なモラトリアム女子生活のすすめ

主人公のみかげは唯一の肉親の祖母を亡くし、住むところもなく、大学も休学中。祖母の友人で大学生の田辺雄一とその母えり子の家に一時的に居候し、しばらくダラダラと過ごすことを自分に許します。しかしそれは、その時の彼女にとって「本当に元気な自分」を取り戻すために必要な行為と大切な時間だったのです。

1980年代を舞台に、実家暮らしの無職・瞳子（とうこ）の日常を描いたコミックです。瞳子は大学卒業後、就職せず、趣味の合う友人と茶器やレコードの話をする生活を送っています。呑気なようで自分の考えを持っており、現状に決して満足しているわけではないが、大人になりきることもできない。ど真ん中の「モラトリアム」が描かれています。

5年間付き合った婚約者に浮気され、どん底に突き落とされ、人生のレールから脱線した29才のハル子。もう一度正しい道に戻るために8年働いた職場を捨て、逃げ出した自分が大人になれているのか疑問視しながら上京します。東京でも結局あちこちをフラフラしますが、その日々が自分の糧になっていると感じられる物語です。

勤めていた職場の倒産を機に、「世間でいうもっともなこと」は理解できてもそれ自体が嫌になり、「1年間何もしないこと」を決意した34歳の主人公。節制しながらの決して余裕があるとはいえないリアルな無職の1年間と、主人公が過去に少しずつ向き合う姿が描かれたコミックです。

28歳OLの凪は、会社でも彼氏にも都合のいい存在だったことを痛感し、会社も人間関係もバッサリ切り捨て、「お暇」の日々を過ごすことを決意。自分で人生を豊かにする新生活を始めた凪の視野は、外からどう思われているかという「自分」から外の世界へと向いていきます。「お暇」で凪がどう変わるのかが気になってくるコミックです。