ブックキュレーター西洋思想研究者 淵田仁
哲学から〈つながり〉を考えるためのブックガイド
今の時代、孤独人として生きることは難しいかもしれません。国家、会社、学校、家族・・・いたるところに共同体は存在します。つまり、何らかの共同体に包摂あるいは排除される形で私たちは生きているのです。このように考えた場合、いかに〈つながり〉そのものと向き合っていけばよいのでしょうか。それを哲学的に考えるためのブックガイドです。
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民衆と司祭の社会学 近代フランス〈異教〉思想史
杉本 隆司(著)
社会とのつながり、人とのつながりとは、「信じる」という人間の行為と切り離すことはできません。いかにして人は何かを信じ、共同体へと参入するのでしょうか。本書は、こうした問題を宗教を巡る近代フランス思想史から問い直しています。「私は宗教なんて・・・」という人にこそ読んでもらいたい一冊。
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共にあることの哲学
岩野 卓司(ほか著) , 岩野 卓司(編)
現代は共同体の危機の時代です。EUへの懐疑心や難民問題といった目に見える形で社会内部が分断されたり、再結合されたりしています。近代的価値観が無化されつつある世界で、どう理論を再構築するか。それを狙ったのが本書です。より現実と理論の関係に迫った『共にあることの哲学と現実』も併せてお薦めします。
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ルソーは「人間は社会的な存在である」という古来からの人間観を真っ向から否定しました。家族という基本的な共同体に対してすら、批判を加えます。自明のものと思われる〈つながり〉を批判的視点から見た場合、一体どのような世界観が存在することになるのでしょうか。今日でも色あせない社会批判の書です。
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〈つながり〉の現代思想 社会的紐帯をめぐる哲学・政治・精神分析
松本 卓也(編著) , 山本 圭(編著)
世界中で沸き起こる出来事のなかで、人びとは〈つながり〉に対して複雑な感情を抱いています。「つながりたいけど、つながりたくもない・・・」。こうした宙吊り状態にある〈つながり〉を考えるためには真正面から考えるだけではなく、別の回路から考えてみることも必要かもしれません。斜めから思考するための一冊。
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ブックキュレーター
西洋思想研究者 淵田仁1984年福井県生まれ。横浜市立大学商学部経済学科卒、一橋大学社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。現在、一橋大学社会学研究科特任講師。18世紀フランスの哲学、文学、科学を中心に研究をしている。主な研究対象はジャン=ジャック・ルソー。著書に『百科全書の時空』(共著、法政大学出版局、2018年)、『ルソーと近代』(共著、風行社、2014年)など。訳書にルソー『化学教程』(共訳、月曜社、連載中)がある。
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