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彼らには何が見えているのか?映画監督や写真家の世界に迫る本
架空の人物が描かれた映画を見て自分のことのように強く感情移入したり、とある肖像写真を見てあの人はこんな表情もするのか、とハッとした経験がある方は多いでしょう。映画監督や写真家は日常の出来事や人物をどのような眼で眺め、独自の世界を創造しているのか?芸術家の著作から、そんな秘められた世界を覗き見ることができるかもしれません。
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シネマトグラフ覚書 映画監督のノート
ロベール・ブレッソン(著) , 松浦 寿輝(訳)
徹底して職業俳優を拒絶し、素人を多く起用したことで有名なフランスの映画監督の断想集です。映画との向き合い方をめぐり、俳優への具体的な指示から抽象的な詩や思想まで、さまざまな思考の欠片が散りばめられています。2、3行ほどで完結する言葉にどんな奥行きがあるのか、想像が広がります。映画への関心が深まる一冊です。
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アフォリズムに満ちた鷲田の文と植田のシュールな写真が織りなす、摩訶不思議な世界観が魅力の一冊です。写真は挿絵のように文を補うわけでもなく、文は写真を解説するわけでもありません。文と写真をどうつなぐか、その物語は読者の想像力に任されています。遊び心あふれるタイトルからまず一つ選び、あなたの解釈で物語をご堪能ください。
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昭和の写真界を牽引した写真家のエッセイ集です。性格が自然に現れた表情を被写体から引き出す機知に富んだ人柄、社会の闇を照らし出す眼の鋭さ、和の伝統への情熱。全作とも、いつも見えてはいるのに見てはいない、埃がかった部屋の隅に光を当てたような作品。ややゴツゴツとした文体が醸し出す昭和のレトロ感も絶妙です。
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両手いっぱいの言葉 413のアフォリズム
寺山 修司(著)
著者の作品から1節ずつ抜き集め、テーマごとに組み直した断片集です。逆説的で諧謔を弄する言葉のなかには、なぜそのテーマに区分されるのか、解釈が読者に委ねられているものもあります。一見、アイウエオ順に並べられただけの目次も、「愛」に始まり「夢」に終わるところにどんなエスプリが?と、ついつい探りたくなります。
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