ブックキュレーター漫画家 池田邦彦
漫画家池田邦彦がオススメする昭和の鉄道本セレクション
高速道路も国内航空路も未発達だった昭和の時代、旅とはすなわち鉄道旅行でした。レジャーのために旅する人はまだ少なく、切実な目的を抱えた人たちで駅や車内はごったがえしていました。当時のことを読んだり見たりすると胸に迫ってくるものがあるのはこの、切実さのせいなのか・・・。昭和の鉄道を味わうためのセレクションです。
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ある本が、それを読んだ当時の思い出と結びついていることってありますよね。宮脇俊三さんの場合、少年時代からの記憶と結びついていたのは毎月発行される時刻表。「時刻表2万キロ」をはじめとする鉄道紀行文学の名手が、空間のみならず時間をも旅して綴ったこの作品、しあわせなひとときを過ごせること請け合いの名作。
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時刻表完全復刻版1964年10月号
こちらは、数ある復刻時刻表のなかでも東海道新幹線開業月のものを復刻した時刻表です。東京オリンピック関連の企画だったとは思うのですが、それはそれとして、新たに解説も付され、見て読んで、思いを馳せて楽しい一冊。
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上野駅の幕間 本橋成一写真集
本橋 成一(著)
私が子どもの頃の上野駅は、うるさくて暑くて変な匂いがする怖い場所でした。今となっては東南アジア的としか言い表しようがないあの空気を眼前によみがえらせてくれる名作写真集。登場する車両やホームの風情もさることながら、写っている昭和な人々の佇まいが切なくて愛しくて泣ける・・・。よくぞ復刊してくださいました!
ブックキュレーター
漫画家 池田邦彦1965年東京生まれ。漫画家。書店員を経てイラストレーター、ライターとして独立、鉄道雑誌を中心に仕事をしていたが、2008年に講談社主催の漫画新人賞「第54回ちばてつや賞」の大賞受賞、漫画家としての活動を開始。漫画作品として『カレチ』『甲組の徹』『グランドステーション』(講談社)、『シャーロッキアン!』(双葉社)、『でんしゃ通り一丁目』『おもいで停留所』(日本文芸社)『エンジニール』(リイド社)など。そのほか『Nゲージレイアウトプラン集50』(技術評論社)、『列車紳士録』(ネコ・パブリッシング)などの著書がある。
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