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蝶の羽ばたきがトルネードを引き起こす!?混沌を理解するための本
自然界は混沌としています。メキシコの蝶の羽ばたきがテキサスにトルネードを引き起こすこともあるのだそうです。こんな自然ですが、一見めちゃくちゃとしか見えないカオスな現象にも、実はある一定の秩序があると言われています。またカオスなしでは、新たな創造は生まれ得ないとも。混沌の側から見た、驚くべき自然の新たな相貌をご覧ください。
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自己組織化と進化の論理 宇宙を貫く複雑系の法則
スチュアート・カウフマン(著) , 米沢 富美子(監訳) , 森 弘之(訳) , 五味 壮平(訳) , 藤原 進(訳)
個体とは秩序。でも進化とは秩序を壊し新たな秩序を生成する働きです。この矛盾した側面を持つ生命という存在、また進化の運動を、本書の主題である「自己組織化」という理論はむしろ無秩序の側から捉え直します。「自然淘汰」や「突然変異」は秩序の側から事後的に見た概念。実は、生命誕生の大元は自然発生にあるのかもしれません。
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雑然とした机からしか新たな発想は生まれない!?秩序を突き崩すカオスな世界にこそ、創造の源泉は潜んでいるようです。アインシュタインの相対性理論は正統的な大学教育制度からではなく、素人に毛が生えたサークル活動からこそ生まれたものだとか。カオスを排除するのではなく、それをうまく手なづけるための指南書です。
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カオスとフラクタル
山口 昌哉(著)
カオスを数学的に理解するための良質な入門書です。初期値が微細なカオスの積み重ねを経て、結果的にどれほどの大きな変化をもたらすかがすっきりとわかります。「パイこね変換」や「フラクタル」といった、混沌に潜む秩序を研究するカオス理論にとって欠かせないキーワードを知るには図版が豊富な本書がオススメです。
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自然は近代科学の従来の方法では記述しきれないほどに複雑です。そんな自然をなるべく丸ごと捉えて記述しようという試みが「非線形科学」であり、本書です。その鍵をにぎるのが「リズム振動」と「同期」。振り子やホタルの明滅が同期する現象をはじめ、あらゆる自然現象はリズム振動として捉え直すことができるのだそうです。
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カオスの紡ぐ夢の中で
金子 邦彦(著)
カオス研究の第一人者である著者による、カオスにまつわるユニークで奇妙なエッセイ&小説集。カオスが失われた後の世界の出来事を描いた小説「カオス出門」は、カオスが自然界においてどんな働きをしているかをシミュレーションできるかっこうの入門編です。カオスの世界をちょっと覗いてみたい、という方にオススメな一冊です。
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