ブックキュレーターhonto編集員
これは御伽話?それとも現実?独立する小さな国家の物語
国家を成り立たせるために必要なものはなんなのでしょう。領土、国民、国をまとめる政府、それから自給自足ができなければ、輸出できるだけの産業も必要です。では、それだけあればすぐに国家をつくることができるでしょうか?意外にも国家の前提が危ういことを浮き彫りにする、架空の小国家建国の物語を紹介します。
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干上がったアラル海に誕生した小国アラルスタン。中央アジアの政情不安さゆえに、さまざまな民族が流れ込んできますが、なんとか国家を軌道に乗せた矢先、大統領が暗殺されてしまいます。首都を逃げ出した議員たちに代わって国家運営に乗り出したのは、なんと後宮の娘たちでした。押し寄せる難問と危機の数々を切り抜けていく姿は痛快です。
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星新一によるショートショート集です。表題作は、わが家を「マイ国家」として独立宣言した男の話。訪れた営業マンは不法侵入・ スパイ容疑でたちまち逮捕、あわや処刑の危機に。犯罪的な一種の立てこもりなのか、それとも狂気なのか・・・。男の間違いを正そうとすると国家というものの曖昧さが炙り出され、足下の頼りなさに気づかされます。
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四国にある架空の村の歴史と神話を現代から振り返るかたちで語ります。村とは言いながら、村民には日本と対等な領域という意識があり、創世の神話を持つことから「村=国家=小宇宙」と表記されます。「壊す人」による建国に始まる神話と明治維新から現代に至る歴史が途切れ目なく連続していて、不思議な酩酊感に誘われる小説です。
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百年の孤独
G.ガルシア=マルケス(著) , 鼓 直(訳)
豚のしっぽが生えた奇形児が生まれたことがきっかけで、ホセ・アルカディオは故郷を離れ、新しい住処「マコンド」を開拓します。未来を見通す預言者、不死身の大佐、土や壁を食べる幼女、奔放な美女など、次から次へと現れる奇妙な人々。そして、誰も死んだ者がいない土地。蜃気楼の村マコンド、100年間の栄枯盛衰の物語です。
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