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現代アートの「泉」!?マルセル・デュシャンをひもとく本
マルセル・デュシャンは既製品の男性用便器に「泉」とタイトルを付して展覧会に出品し、それまでの美術の伝統をぶち壊した人物です。そしてその後、公には作品制作をやめてしまい、突如チェス・プレイヤーとして活動を始めます。ところが晩年、密かに制作していた作品が発表され・・・。この謎めいた美術家の本質に迫るための本を揃えました。
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デュシャンは語る
マルセル・デュシャン(著) , ピエール・カバンヌ(著) , 岩佐 鉄男(訳) , 小林 康夫(訳)
デュシャン本人へのインタビュー本です。けれども一筋縄ではいかないデュシャン、その張本人の発言であるからこそ、けして鵜呑みにはできません。深く理解しようとすればするほどはぐらかされる。それを狙っていた節もあります。本書の虚実入り混じるデュシャンの言葉に秘められた本音を、ぜひ解読してみてください。
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マルセル・デュシャン論
オクタビオ・パス(著) , 宮川 淳(訳) , 柳瀬 尚紀(訳)
ノーベル賞詩人、オクタビオ・パスによるデュシャン論。中期作「大ガラス」と遺作「落ちる水、照明用ガス、が与えられたとせよ」を中心に、デュシャン作品の本質に迫ります。著者はシュルレアリストと近からず遠からずの関係を維持していた点で、独立独歩のデュシャンと共通しています。そんな同志への敬意にあふれる一冊です。
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マルセル・デュシャンとは何か
平芳幸浩(著)
かつて美術界を揺るがせた「泉」の存在意義を改めて多角的に見直したところに、本書の新しさがあります。のみならず彼の生涯をバランスよく追っており、その人物像の概略を知るにふさわしい一冊です。著者が「デュシャンとは誰か」ではなく「何か」としたことの意味とは・・・。もはやデュシャンとは人名ではなく、一つの概念となったのかもしれません。
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マルセル・デュシャンとチェス
中尾 拓哉(著)
公には制作をやめていたもっとも謎めいている時期のデュシャンに、ディープに迫った一冊です。彼にとってチェスとはどんな存在だったのか。また、作品制作にチェスとの関連性を見いだすことはできるのか。チェスから現代アート誕生の必然性が見えてくるかもしれません。
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マルセル・デュシャン全著作
マルセル・デュシャン(著) , ミシェル・サヌイエ(編) , 北山 研二(訳)
画商やブックデザイナー、キュレイターをするかたわら、デュシャンは孤独に作品制作メモを書き溜めていました。そして、それすら戦略的に公表する準備が水面下で進められていました。彼の制作した作品が、そのメモによって謎めいた意味をはらむようになります。デュシャンが周到に残した、自身の思考の記録がここにあります。
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