ブックキュレーター弁護士 合田雄治郎
スポーツ・インテグリティについて知る道しるべとなる本
「スポーツ・インテグリティ」は、「スポーツの高潔性・誠実性」と訳されます。このところ毎日のようにスポーツを巡る不祥事が報道されていますが、これらは日本においてスポーツ・インテグリティは確保されていないことを示しています。この度は、スポーツ・インテグリティについて知る道しるべとなる本を紹介します。
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スポーツの法律相談
菅原 哲朗(監修) , 森川 貞夫(監修) , 浦川 道太郎(監修) , 望月 浩一郎(監修)
タイトルに「法律相談」とあるため、とっつきにくいと思われるかも知れませんが、スポーツ・インテグリティに関する問題点が網羅的に書かれています。この本を手に取れば、スポーツを巡る問題が広範にわたり、なおかつ、一つひとつの問題が根深いことが分かるでしょう。
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スポーツ事故対策マニュアル
弁護士によるスポーツ安全対策検討委員会(著) , 大橋 卓生(編) , 合田 雄治郎(編) , 西脇 威夫(編) , 望月 浩一郎(監修)
スポーツ・インテグリティの中には、スポーツ事故への適切な対応も含まれます。通常、スポーツ事故をとり扱う本は、裁判例などを参照しながら、事後の対応の仕方に終始することが多いのですが、この本は事後の対応のみならず事前の予防策をスポーツの種類ごとに丁寧に説明しています。
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Q&Aでわかるアンチ・ドーピングの基本
第一東京弁護士会総合法律研究所スポーツ法研究部会(編)
スポーツ・インテグリティの確保と言うときに、アンチ・ドーピングもその一端を担います。「アンチ・ドーピングとは?」「そもそもドーピングとは?」「なぜドーピングは許されないの?」これらの問いに端的に答えられない人は、平易に書かれたこの本によって疑問が解消するでしょう。
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シークレット・レース ツール・ド・フランスの知られざる内幕
タイラー・ハミルトン(著) , ダニエル・コイル(著) , 児島 修(訳)
『アンチ・ドーピングの基本』で基本的なことが分かったら、実際にドーピングがどのように行われていたか、この本を読めばリアルに知ることができます。自転車ロードレースをめぐる告発本ですが、読み物としてもよくできていて一気に読めます。そしてアンチ・ドーピングの重要性を痛感すること請け合いです。
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この本は、スポーツ・インテグリティの確保が叫ばれるきっかけとなった事件に関するノンフィクションです。私が子供であった、40年以上前には、指導者の暴力や暴言は当たり前でしたが、この事件では、指導者の暴力や暴言が子どもを追い詰め、自死に追いやるという、その罪深さを痛感させられます。
ブックキュレーター
弁護士 合田雄治郎東京大学法学部卒。スポーツ案件業務を中心に取り扱う弁護士。2019年1月現在、第一東京弁護士会総合法律研究所スポーツ法研究部会部会長、(公社)日本山岳・スポーツクライミング協会常務理事、(公財)日本スポーツ協会倫理委員、中央大学法学部兼任講師など。www.gohda-law.com
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