ブックキュレーター漫画家 倉田真由美
実家で掘り出したちょっと昔の本
10年前再婚するまで、バツ1シングルマザーの私の住まいは東京のアパートと福岡の実家半々でした。月の半分は東京、半分は福岡。東京にいる時は取材やTV出演など外仕事中心、福岡にいる時は子育てや家事、書き仕事中心でした。今よりはるかに仕事していたし、人にもたくさん会っていたなあ。密度の濃い30代でした。そんな頃でも、やっぱり本や漫画は大好きで欠かしたことはありません。で、最近実家に帰った折、ちょっと本棚の整理をしていて懐かしいタイトルをいくつか見つけました。そんなに昔でもないけどそんなに新しくもない、でも当時読んでいて面白かった本たちです。けっこう内容忘れているんだけど、「面白かった」「つまらなかった」っていう印象だけは残っているんですよね。感情記憶って強いんだなあ。
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コンセント
田口 ランディ(著)
先日ラジオの収録先に、著者の田口ランディさんがいらしていたのを遠くから盗み見しました。衝撃的な一冊でしたね、これ。奥付を見るともう20年くらい前の本で、ちょっと驚きました。でも今読んでも何の違和感もなく面白いです。ご本人の実体験がベースになっていることを後に知り、より感慨深かったのを思い出しました。
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アンテナ
田口 ランディ(著)
コンセントが大ヒットして、その次に出たのがこれ。こちらも澱んだ空気感の物語。コンセントにしてもアンテナにしても、今の私の年齢じゃなくてもう少し若い頃に読めたのはラッキーでした。生々しいのに妙に非現実的な不思議な雰囲気の物語、ちょっと枯れてきたアラフィフの今より生々しさが漲る感性で読んだほうがきっと気持ちいいから。
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世界的に流行したビジネス本です。チーズが消えた!新たなチーズを探す旅に出なくては!当時読んだ頃はただ流行してたからで、特に何も感じるところはなかったですが、今改めて読み直すと刺さる!!!現状維持は後退、衰退、ですよね~・・・どんな状態の時に読むかで、ずいぶん印象が変わる気がします。
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男女の脳の違い、「そんなものは後天的なもの、個人差には及ばない」という学者もいるようですが、やっぱり傾向というのはあると思うんですよね。本書を読むと「そうそう!」と膝を打つことが多いし、そう思う人が多いから売れたんだろうし。
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東京タワー オカンとボクと、時々、オトン
リリー・フランキー(著)
今やすっかり役者のリリーフランキーさん。リリーさんのお母さんへの愛情が痛いほど伝わってきて、私、共感は全然出来ないのに涙が止まりませんでした。でも、自分の息子にこんな愛され方したくはないなあ。母にはもっとあっさりでいいから、幸せな家庭を築いてほしい。
ブックキュレーター
漫画家 倉田真由美大学卒業後、「ヤングマガジンギャグ大賞」に応募し大賞受賞。2000年ダメ男を好きになる女たちを描いた『だめんず・うぉ~か~』連載開始。その後も『もんぺ町ヨメトメうぉ~ず』、アイドル漫画『終末アイドルフルフル9』『トーキョーはらへり散歩』『くらたまの恋愛やり直し!!塾』など、多数の漫画や書籍を執筆。現在は執筆活動のほかにテレビ・ラジオ出演、トークショーと多方面で活躍中。趣味は読書で好きなジャンルはミステリー、ホラー、好きな作家は貴志祐介、前川裕、小野不由美。
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