ブックキュレーター国立国語研究所准教授 柏野和佳子
ことばの上手な使い手を目指すための、ことばの感性が磨ける本！
その場にぴったりのことばを見つけ、上手に使えると素敵です。言いたいことをうまく言えるとそれだけストレスもたまりません。ことばの上手な使い手を目指し、ことばの感性を身につけ、磨くには、やはり読書が一番です。良質なインプットがあってこそ、良質なアウトプットが可能になります！
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沈黙の惑星を離れて マラカンドラ火星編 新装版
Ｃ．Ｓ．ルイス（著） , 中村 妙子（訳）
ナルニア国物語の作者が描くSFファンタジー。言語学者の主人公がマラカンドラという異世界で異生物と言語コミュニケ―ションを成立させます。その、ことばを介し、お互いの理解が始まるという、美しくドラマチックな描写で、ことばへの感性が呼び覚まされます。
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コロボックルの世界へ
佐藤 さとる（監修）
ことばの感性を広げるには、豊かな想像力が必要です。コロボックルシリーズをその昔読んで大好きだったという方にも、これまで知らなかったという方にも、コロボックルの魅力を十分に案内してくれます。コロボックルを愛する現代作家による解説もあり，想像力を膨らます楽しさに導いてくれます。
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当て字・当て読み漢字表現辞典
笹原 宏之（編）
歌詞・漫画・テレビ・書籍・雑誌・広告などから集められた、実際に使われている漢字表現の豊かさに、おおいにことばの感性が刺激されます。「そら」と読ませるものだけでも「宇宙，天，天空，天上，青空，大空，蒼天，空間，夕焼，夜空，星空，暗闇，虹色，地平線，世界」などが用例とともに挙げられ、実に楽しくなります。
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首都圏における言語動態の研究
田中 ゆかり（著）
最後に専門書よりお薦めの一冊。首都圏の言語変化、インターネットの普及とともに現れた、新しい「打ちことば」、「方言」の新しい社会価値について調査し、今後の日本語社会の動向を見すえた論考が展開されます。ことばの変化に気づくための研究姿勢は、ことばの感性を磨き続ける姿勢につながるものだと学べます。
ブックキュレーター
国立国語研究所准教授 柏野和佳子「コーパス」と呼ばれる言語データベースの構築に携わり、そのコーパスを活用しながら辞書研究を行っている。これまで『広辞苑』（第七版）、『岩波国語辞典』（第六版、第七版、第七版新版）、『学研新レインボー小学国語辞典』（改訂第五版）の改訂に参加した。また、小中学校等で辞書引きの出前授業を行い、それらの経験をもとに、『小学生から身につけたい 一生役立つ語彙力の育て方』（石黒圭と共著、2018年、KADOKAWA）を刊行した。
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