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エンタメより荒唐無稽でユーモラス!?大江健三郎のイメージが一変する小説
大江健三郎の小説に対して、なんとなく堅苦しいイメージをもっている人は多いでしょう。しかし実際は逆。むしろエンタメ小説やコミックのほうがマジメに思えるほど、ブッ飛んだストーリーや設定の作品が存在します。ここではそんな、「戦後日本を代表する作家」「ノーベル賞作家」という型にはまった印象が一変する大江作品を紹介します。
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ある日突然、年齢が逆転した父子が、核の恐怖から人類を救うべく立ち上がる荒唐無稽な長編小説です。ベートーヴェンの音楽が鳴り響くなか繰り広げられる、革命集団同士のドタバタ劇のような大乱闘。戦後日本の黒幕「大物A氏」、「ブリキマン」ら怪しげな登場人物たち。壮大なスケール感と想像力に圧倒されっぱなしです。
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自意識過剰で劣等感のかたまり、夢中になれるのは自慰行為だけ。そんな普通の男子高校生がふとしたことから極右テロリストへの道を突き進む「セヴンティーン」。その続編にして、あまりの過激さから50年以上未書籍化だった「政治少年死す」他、14の中短編を収録。教科書には載らない、ヤバい大江文学が堪能できます。
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自身を末期ガンと思い込み、水中眼鏡をかけたまま病院のベッドで奇妙な独白を続ける男を描く表題作。NASA宇宙センターから脱走し、日本でヒモ同然の生活を送る元・宇宙飛行士のアメリカ人「ムーン・マン」なる人物をめぐる「月の男」。いずれも複雑な作品ながら、誇大妄想的な発言がとびだす2人の男から目が離せません。
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