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旺盛な創作意欲の源流はどこから湧き出るのか?小説以外の筒井康隆
昭和のSF小説界を代表する1人で、そのスラップスティックで毒のある小説で大勢の読者を獲得し、平成に入ってからは一時期、俳優としても活躍した作家・筒井康隆。ジュブナイルSFから純文学まで膨大な作品群を語られる機会が多いですが、小説以外でも存分に毒気と存在感を発揮しています。そんな「小説以外の筒井康隆」の本を紹介します。
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狂気の沙汰も金次第 改版
筒井 康隆(著)
「夕刊フジ」に1973年2月から6月まで118回連載された、随筆のパロディとも読み取ることができるエッセイ集です。住まいを神戸に移した時期と重なっているので、作家生活の転換期に書かれたエッセイとも言えます。筒井康隆の顔を描かずに髪型と輪郭だけで表現した、山藤章二のイラストが掲載されている文庫版をオススメします。
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長編小説『虚人たち』を発表した1980年代初め頃のエッセイをまとめた一冊です。同志社大学在学中に傾倒したユング・フロイトの心理学に基づきながら、小説のアイデアの起点や、見た夢を分析して作品に投影していたことなどを惜しみなく明かしていて、筒井康隆の発想の根源を知る事ことができます。文庫版の解説は女優の斉藤由貴が担当しています。
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「タブーなき雑誌」を標榜していた月刊誌「噂の真相」に連載されていたエッセイで、連載開始から約10年分を収録しています。常識に盾突き、欺瞞を暴き、毒を含んだタブーなきエッセイを書き貫いていくうちに、差別表現への過激な糾弾に陥った社会へ一石を投じる格好となってしまった「断筆宣言」で締め括られています。
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