ブックキュレーターSF作家 柴田勝家
昭和の偉人・怪人とその生き様
いよいよ「令和」が始まり、時代が移り変わる昨今。九十三年前に始まった「昭和」の時代に生きた人々の人生と思想を知ることで、あの時代と今を繋ぐことができるかもしれない。紹介する本は学術書もフィクションも問わず、あの時代の偉人・怪人がいかに生きていったのかを感じられるものばかり。
※本ブックツリーの内容は、執筆時点(2019年4月16日)の情報に基づいております。
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南方マンダラ 新装版
南方 熊楠(著) , 中沢 新一(編)
博物学者・南方熊楠の思想を知るには一冊では収まらないものの、これは中でも奥義書とでも言うべき一冊。諸外国の文献と自らの宗教観を織り交ぜ、熊楠が辿り着いた南方マンダラの思想は今の認知科学にも通じる知見がある。また本書は中沢新一氏の解題があることで、より深く熊楠を理解できる。
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魔王と呼ばれた男北一輝
藤巻 一保(著)
革命家・北一輝の側面は彼自身が残した書物から感じられるが、この本はそれとは別の「神秘家」としての北一輝を描き出している。一般人には理解が難しい北の「霊告日記」を引きつつ、歴史上の動きと合わせて革命家の足跡を辿る。オカルティズムの側面から北一輝を評した一冊。
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推理作家・江戸川乱歩が残した随筆などを含め、自らの人生を追った自伝である。幼少期から青年時代、作家となった後の戦前戦後と乱歩の半生が描かれ、その時代の人々の交流も伺える。中でも「今一つの世界」と題された随筆は、別世界を夢想する人間の本質を鋭くも愉快めいた調子で語るもので一番好きなものだ。
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ブックキュレーター
SF作家 柴田勝家SF作家。1987年東京生まれ。成城大学大学院文学研究科日本常民文化専攻博士課程前期修了。在学中の2014年、『ニルヤの島』で第2回ハヤカワSFコンテストの大賞を受賞し、デビュー。他の著作に『クロニスタ 戦争人類学者』(ハヤカワ文庫JA)、《心霊科学捜査官》シリーズ(講談社タイガ)などがある。2018年、「雲南省スー族におけるVR技術の使用例」で第49回星雲賞日本短編部門受賞。戦国武将・柴田勝家を敬愛する。
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