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家族にはさまざまな形がある、と子どもに教えることができる絵本
死別や離婚で片親になっていたり、親が2人とも同性だったり、家族の形もさまざまになってきている世の中を子どもに説明するのは難しいものです。家族というものに当たり前の形はないのだと知ってもらい、偏見や差別などをしないようにそれを教えてあげられる絵本を紹介します。家族の形はさまざまだと知るだけでも、人にやさしくなれるはずです。
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ええたまいっちょう!
くすのきしげのり(著) , 吉田尚令(イラスト)
いなくなった父親の教えを守って交番に汚れたボールを届ける子どもと、その勇気を汲み取ることができる若いおまわりさんのやさしさに心が温かくなる絵本です。キャッチボールをしたことがない男の子を誘って、自分にも母親だけだったと話してくれるやり取りから、同じ境遇だからこそわかり合えることもあると伝わってきます。
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ふたりママの家で
パトリシア・ポラッコ(絵・文) , 中川 亜紀子(訳)
2人のママがいる子ども視点で描かれた絵本です。同性愛者の女性2人が子どもを引き取って育てることに対して好意的な人たちと、そうではない反対の立場の人たちがいて、その姿にはリアリティがあります。家の中には笑いと楽しさがあふれていて、2人を家族として愛して誇らしく思っている子どもの気持ちが強く感じられます。
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パパのカノジョは
ジャニス・レヴィ(作) , クリス・モンロー(絵) , もん(訳)
パパの新しいカノジョと「あたし」の微妙な関係をコミカルに描いた絵本です。「新しいママ」と呼ばないことから女の子の複雑な心境が透けて見えますが、彼女に興味津々であり、自分のことを理解しようとしてくれていることもわかっていて、段階を踏んで受け入れていく様子から良い関係が築けていることがわかります。
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いろいろいろんなかぞくのほん
メアリ・ホフマン(ぶん) , ロス・アスクィス(え) , すぎもと えみ(やく)
大家族もあれば2人っきりの家族もあるけど、君の家はどうかな?と読み手に問い掛けてくる絵本に考えさせられます。お父さんだけの家、お母さんだけの家、おじいちゃんおばあちゃんと暮らす家、お母さんが2人いる家、お父さんが2人いる家など、色々な家族の形や暮らし方を知ることができます。
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おかあさんどこいったの?
レベッカ・コッブ(ぶん え) , おーなり 由子(やく)
お母さんに別れを告げたものの死んでしまったことを理解していない男の子が、どうして帰って来てくれないのかと癇癪を起こしたり、思い出の詰まった家の中の物を見て泣いてしまいます。お父さんとお姉さんと一緒に家族として生きていくのだと悟った男の子が、天国のお母さんに届くよう頑張っていく姿は応援せずにはいられません。
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