ブックキュレーターシンガー/ソングライター 小島ケイタニーラブ
絵本だけじゃない!?言葉と絵の競演に、たまらなくワクワクさせられる本
小説やエッセイを読んでいて、挿絵が出てくるとなんだか嬉しい気持ちになりませんか。同時に、文字がいっぱい書かれた絵本や図鑑にも僕はたまらなくワクワクするのです。言葉と絵が補いあい、支えあって、目の前で秘密の映写機を回すような緊張感や、青春の輝きと燻り、はたまたトラウマレベルの恐怖まで感じさせ、遠くの世界まで連れていってくれる、そんな5冊を選びました。
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銀河鉄道の夜
宮澤 賢治(作) , 小林 敏也(画)
『銀河鉄道の夜』は臨死体験のようなものではないかと僕は思います。動力不明の汽車に乗り、走馬灯のように鮮やかな世界を、親友と一緒に旅するジョバンニ。彼が出会う景色は、美しく、はかなく、同時に、現世の我々にとって得体の知れない怖さも同居します。スクラッチという技法で描く小林敏也の絵は、そんな恐怖や美しさを印象的に胸に刻んでくれます。
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水木しげる妖怪百物語
水木 しげる(著)
幼稚園時代のトラウマ本。当時、鬼太郎のアニメが流行っていて、いとこが僕の喜ぶ顔見たさに買ってくれました。最初は楽しく読んでいたのですが、水木しげるの絵にはアニメとは違う生々しさ、自分の後ろに本当に妖怪が立っているような臨場感があって、生まれて初めて恐怖という感情を覚えました。その日以来、夜にトイレに行けなくなりました。
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モモ
ミヒャエル・エンデ(作) , 大島 かおり(訳)
表紙と裏表紙のちょっと色あせた奥行きのある絵に想像力を掻き立てられます。挿絵もすべて作者のエンデ自身が描いています。題名の時点で、登場人物もオチも全部言ってしまっている、というのも子どもの僕にとっては斬新でした。大人になればなるほどに、僕はすぐに時間を盗まれてしまいますが、この本を読み返しては何度も取り戻してもらっている気がします。
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沢野ひとしの絶妙にユルい挿絵を見てるだけで幸せな気持ちになります。椎名と沢野は高校時代のクラスメイト。本書では当時からの青春の日々が描かれているのです。上京後の共同生活の貧乏メシやバイト、失恋など、2人がともに見たであろう景色が、言葉と絵で紡がれて、なんだかそれだけで胸が熱くなってきます。久々に昔の友人と会いたくなる、そんな本です。
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【アウトレットブック】ユゴーの不思議な発明-アスペクト文庫
ブライアン・セルズニック
俺のことはもうほっといてくれ、というおじさんの人生を、少年ユゴーと少女イザベルが無邪気に狂わせていく。ユゴーと出会って、おじさんは映画制作に情熱を注いだ若かりし頃を思い出すのでした。おじさんの最後の名スピーチは何度読んでも涙が出ます。繊細で温かみのある鉛筆のスケッチの絵が幾重にも挟み込まれ、無声映画を見ているような感覚になります。
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ブックキュレーター
シンガー/ソングライター 小島ケイタニーラブ1980年、静岡県浜松市出身。早稲田大学第一文学部卒業。ソロ作品として、アルバム『小島敬太』、『It’s a cry run.』を発表。11年から、古川日出男・管啓次郎・柴田元幸と朗読劇『銀河鉄道の夜』に出演、劇中音楽・主題歌などを担当。13年から、温又柔と共に<言葉と音の往復書簡>を開始。16年には「NHK みんなのうた」に『毛布の日』を書き下ろす。17年から、物語のフェスティバル『STORYTIME in NARA』の舞台監修を務める。18年、フルアルバム『はるやすみのよる』をリリース。19年5月に台湾・香港同時デビューが決定。中華圏での活動を本格的にスタートさせる。あらゆる世代の苦手なものを物語と絵でレスキューする初の著書、『こちら、苦手レスキューQQQ!』(絵・木下ようすけ)を19年11月に白水社から刊行予定。https://www.instagram.com/nigateqqq
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