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小説だけが文学じゃない!短歌の「いま」がわかる本
文学には小説のみならず短歌というジャンルもあります。だけど、短歌というとなんだか敷居が高くて読みづらそう・・・というイメージを持つ方も多いでしょう。ここではそんなネガティブなイメージを払拭してくれる瑞々しい歌集を紹介します。これを読めばきっと短歌の「いま」がわかるでしょう。
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ねむらない樹 短歌ムック vol.1(2018summer) 特集新世代がいま届けたい現代短歌100/ニューウェーブ30年
大森 静佳(編) , 佐藤 弓生(編) , 染野 太朗(編) , 千葉 聡(編) , 寺井 龍哉(編) , 東 直子(編) , 田島安江(編)
現代短歌の入り口となる短歌ムックです。新世代が届けたいと思う短歌100首を皮切りに、現代短歌の基礎となった「ニューウェーブ」のはじまりについての対談が続き、その後も現役世代の歌人の作品や対談が豊富に掲載されています。どこから読んでも飽きることはなく、読者を短歌の世界へ誘ってくれます。
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いちまいの羊歯
國森 晴野(著)
短歌の基本のリズム「五七五七七」を守った端整な印象の作品が並ぶ歌集です。難解な文学用語や旧かな遣いはほとんどなく、するすると読めるリーダビリティも魅力。作品の完成度は歌界で評価されており、ただ読みやすいだけの歌集ではありません。作者が理系の職業人であるため、理系用語が少し出てくるのが特徴的です。
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永遠でないほうの火
井上 法子(著)
歌人・井上法子の原点とも言える歌集です。夢幻的な歌の数々は、世界の根源に手を伸ばそうとする作者の意志を感じさせます。水のように柔らかな作風でいて、強く燃え盛る「火」をも同時に想起させる不思議な世界観に、ハマる人はどっぷりとハマってしまうことでしょう。現代短歌界において注目すべき歌人の一人です。
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リヴァーサイド 歌集
飯田 彩乃(著)
旧かな遣いが多用されながらも、各々の作品から受ける印象は柔らかく、とっつきやすい一面を備えている歌集です。パステルカラーの紙に金の星がきらめく装丁は美しく、「歌集の装丁」という無視できない側面に目を向けさせてくれます。帯の1首に胸を打たれた人は、ぜひこの歌集をお手にどうぞ。
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傾いた夜空の下で
岩倉 文也(著)
ツイッターで話題となった若手歌人の作品集です。収録作品は詩が多いものの散りばめるように掲載された短歌の数々は、「この歌にはこの表現しかあり得ないだろう」と感じさせる力に満ちています。若く孤独な詩人兼歌人の最初の作品集を手に取り、創作者としてどのように成長していくのか見守る楽しみもあります。
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