ブックキュレーター漫画家 倉田真由美
自分だけじゃない、と思いたい時に読みたい他人のリアル。
苦境に立った時、行き詰まりを感じた時、人は自分以外の人の苦悩を見ると癒されるという側面があります。「あの人もこの人も、大変なんだ。自分よりもっと大変かもしれない」こう思うことで心が精気を取り戻すなら、いいじゃないですか。友人の苦痛などは刺激が強すぎますが、遠い他人の、しかも他人が書いた文字で読む分には罪がないと思います。
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筋ジストロフィー症の障害者、鹿野さんと彼を取り巻くボランティアたちの人間模様。タイトル、最初意味分かりませんでしたが、読み始めたらすぐ分かります。こんな世界があったのか、しかもこんな身近に、と驚きを持って読みました。
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先日、コラムニストの中川淳一郎さんと吉田潮さんと飲んだ時に、二人が偶然持っていたのがこの本でした。数年前山口の限界集落で起きた、5人もの人が亡くなった連続放火殺人事件のルポタージュ。潮さんが絶賛するので買おうと思って帰宅すると、夫が既に買っていました・・・夫、こういう事件もの大好きだから素早いです。著者の動きが妙にリアルに描かれていて、現地に吹く冷たい風まで感じてしまいました。結局、殺人に至った動機は何だったのか。著者の集めた材料を組み立てるのは、読者の仕事です・・・。
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ヤノマミ
国分 拓(著)
これも夫が買った本。アマゾンの現地民族「ヤノマミ」に密着し、その暮らしぶりを描いた傑作です。読もう読もうと思いつつ今になってしまいましたが、さすがの大宅壮一ノンフィクション賞受賞作!通信どころか衣服すら原始のままのような「ヤノマミ」族、未だにこんな生活をしている人類がいるのだ、そしてそれは決して不幸な生活ではないということは我々はもっと知っておくべきだと思います。
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ファミリー・シークレット
柳 美里(著)
柳美里さんの、息子さんとの壮絶な生活を切り取った一冊。少し前の本なので、今はまた息子さんとの関係も変わってきていることでしょうが、ともかく壮絶です。子育てってうまくいって当たり前、うまくいかないのは親のせい、という風潮があるので子供に苦しめられてそれを言えないでいる人って多いと思うんですよね。柳さんは、そんな人たちの肩を同志として優しく叩いてくれます。あまり他に似たものがない、子育てエッセイ(?)です。
ブックキュレーター
漫画家 倉田真由美大学卒業後、「ヤングマガジンギャグ大賞」に応募し大賞受賞。2000年ダメ男を好きになる女たちを描いた『だめんず・うぉ~か~』連載開始。その後も『もんぺ町ヨメトメうぉ~ず』、アイドル漫画『終末アイドルフルフル9』『トーキョーはらへり散歩』『くらたまの恋愛やり直し!!塾』など、多数の漫画や書籍を執筆。現在は執筆活動のほかにテレビ・ラジオ出演、トークショーと多方面で活躍中。趣味は読書で好きなジャンルはミステリー、ホラー、好きな作家は貴志祐介、前川裕、小野不由美。
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