ブックキュレーター杏林大学外国語学部准教授 倉林秀男
名作文学という大海を英語でわたる際に必須な「水先案内人」となる書籍
翻訳された作品を日本語で読むのも手軽で楽しいですが、やはりいつかは英語の原書にもチャレンジしたいものです。以下にリストアップした書籍は、文学作品を英語で読む際の具体的なアプローチをわかりやすく示してくれます。講義形式になっている書籍もあり、誰にでも無理なく楽しめると思います。
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講義アメリカ文学史 入門編
渡辺 利雄(著)
東大のアメリカ文学の授業をベースに書かれた本ですが、有名な作品の抜粋が入っているため、様々な作家や作品に触れることができます。朗読CDが付いています。ヘミングウェイのA Farewell to ArmsやThe Old Man and the Seaなども取り上げられています。
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翻訳教室
柴田 元幸(著)
文学作品をベースにした翻訳の授業の講義を紙上で再現したものです。スチュアート・ダイベック、レイモンド・カーヴァー、ヘミングウェイなどの作品が取り上げられています。柴田先生の解説を読み進めていくうちに英語への理解がどんどん深まっていきます。
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文芸翻訳教室
越前敏弥(著)
文学作品の翻訳プロセスを、懇切丁寧に示してくれます。和訳ではなく翻訳とは何か、どのような視点を持てばいいのかを教えてくれる一冊です。「視点を忘れるな」「調べ物で手を抜くな」「深く読み込んで、必要なだけ噛み砕く」など、具体的なアドバイスが多数収載されています。
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『赤毛のアン』の翻訳家が名場面を厳選してピックアップしています。左側の英文と右側の翻訳を比べながら読むことができます。カラフルな写真もたくさん載っていますので、『アン』の世界を思う存分楽しむことができます。
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英語文章読本
阿部 公彦(著)
阿部先生による、文学の見どころ・読みどころがわかる軽妙な解説を楽しんでいるうちに、文学の本質に迫ることができます。「出だし」「スピード」「イタリック体」などを切り口に、英語の文章の「仕掛け」を解き明かしてくれる名著です。
ブックキュレーター
杏林大学外国語学部准教授 倉林秀男杏林大学外国語学部准教授。博士(英語学(獨協大学))。専門は英語学、文体論。<ことば>にかかわること全般を対象に研究を行っている。日本文体論学会代表理事(2018年~)、日本ヘミングウェイ協会運営委員。著書に『ヘミングウェイで学ぶ英文法』『ヘミングウェイで学ぶ英文法2』(共著、アスク出版)、『ヘミングウェイ大事典』(編集・項目執筆、勉誠出版)、『街の公共サインを点検する』(共著、大修館書店)、『言語学から文学作品を見る―ヘミングウェイの文体に迫る』(開拓社)などがある。
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