ブックキュレーターhonto編集員
文章術の本が教えてくれない、独創的で魅力あふれる文体で書かれた本
文章術の本が人気です。何かにつけてわかりやすい文章が良しとされています。一文は短く、「です・ます」「だ・である」は統一しましょう、などなど。けれども本来、文章にルールなんてないのでは?わかりやすいだけの文章なんてつまらないのでは?そんな風に思わせてくれる、とびきり独創的で魅力あふれる文体で書かれた本を集めました。
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わたくし率イン歯ー、または世界
川上 未映子(著)
『わたしは奥歯であるのや』という確信とともに、歯科助手として働き始める「わたし」。現実か妄想か判然としない彼女のモノローグが、文法や文章のルールよりも、息づかいに合わせて書かれたようなリズミカルな関西弁で綴られます。ときに言葉が言葉を呼んで暴走するような文章は、呑み込まれるような感覚に襲われるでしょう。
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フィネガンズ・ウェイク 1
ジェイムズ・ジョイス(著) , 柳瀬 尚紀(訳)
言葉遊びにあふれ、20世紀最大の傑作とも奇書とも呼ばれるジョイスの小説は、日本語訳も前代未聞の文章。どんな読者も『悪戦句読点てこまい』間違いなしです。『金揚日(きんようび)』はわかるとして、『寝て曜日』『雷曜日』って何曜日?音読するとリズミカルで、未来の日本語ラップの歌詞を読んでいるような趣きもあります。
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