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祝50周年!生きづらい時代にこそ読んでおきたい「寅さん」本
1作目が公開されてから2019年で50年。その年末に23年ぶりの新作となるシリーズ50作目が公開と、何かと話題の『男はつらいよ』。実は書籍でも寅さん関連の出版ラッシュとなっています。かつての日本人には寅さんを観て、泣いて笑って日頃のストレスを発散させるという習慣がありました。生きづらい現代にこそ、寅さんが求められているのかもしれません。
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50作目のノベライズ作品。驚いたことに、映画『男はつらいよ』が小説化されるのはこれが初めてだそうです。寅さんの甥っ子の満男は作家として活躍していますが、妻を病気で亡くして娘と2人暮らし。そんなある日、かつての恋人、泉(後藤久美子が演じた少女)と再会することに。寅さんは満男やさくらなどの思い出の中で登場します。
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チャランポランに生きているように見えて、たまに胸に刺さる深いセリフを口にする寅さん。それゆえ、寅さんの言葉に注目した本も多数発売されています。この本は、構成作家で寅さん研究家でもある著者が、そんな寅さんの言葉をピックアップして、そのセリフが生まれた背景などをテンポよく解説してくれます。
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北は北海道から南は沖縄まで、寅さんが日本全国を旅するというロードムービーでもあった『男はつらいよ』。この本ではそんな寅さんの足跡をたどります。映画や文学などに造詣が深い評論家であり、エッセイストでもある著者だけに、紀行文の域を超え、映画が撮られた時代背景や自身の記憶までに言及した味わい深い本になっています。
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寅さんは日本人に何を伝えようとしてきたのか?ということを、著名な精神科医が寅さんシリーズをつぶさに観て分析した一冊です。『寅さんが結婚できないのは「草食男子」だから?』など、目からウロコなフレーズが満載。『時間に追われる人はたまに「寅さん」になってみよう』というアドバイスに、思わず膝を打ってしまうでしょう。
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山田洋次監督がペンを取った、寅さんのスピンオフ的な小説です。物語は寅さんが酒を飲みながら自分の半生を語る、というかたちで進んでいきます。2.26事件が起きる日の夜中に、今は実家となっている柴又の団子屋さんの軒先に捨てられていたという赤ん坊時代の話など、衝撃の事実が次々と明らかに。寅さんファン必読の小説です。
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