ブックキュレーターhonto編集員
漫画だけではもったいない!文章と写真で浸るつげ義春の世界
30年以上新作が発表されてないにもかかわらず、今なお熱狂的なファンが多い漫画家・つげ義春。同じ漫画を繰り返し読んでいる人も多いことでしょう。しかし、もっと彼の世界に浸りたいのなら、つげ自身が書いたエッセイの数々、その足跡をたどる旅行記や研究本などを手に取ってみては?漫画とはまた違った味わいがあります。
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親友T君との行き当たりばったりな旅、私生活が比較的落ち着いていた1980年代に妻子とともに出かけた関東近郊の旅、寂れた鉱泉宿で隠遁生活を送ることを夢見て、鉱泉宿を見て回ったひとり旅など、味わい深い旅の話が並びます。なかでも、失踪を企てたときのエッセイ「蒸発旅日記」は圧巻。映画化もされています。
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つげ義春の温泉
つげ 義春(著)
温泉好きとしても有名なつげ義春。好みはひなびた温泉宿のようです。この本にはつげ自らがシャッターを切った、温泉のモノクロ写真がふんだんに掲載されています。時代は1960年代から1970年代。レンズを通したつげの眼差しは、貧しいもの、寂れたものに対する愛情にあふれています。エッセイも7本収録。
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1960年代から1970年代の日本の田舎の描写がたまらない旅のエッセイ&スケッチ、密航未遂や自殺未遂という衝撃的な経験の回想記、またシュールなつげ漫画の原点を見るような夢日記など、つげ義春のさまざまな素顔を垣間見ることができる一冊です。詩人・正津勉の文とつげの絵によるコラボ「桃源行」も必見。
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つげ義春を旅する
高野 慎三(著)
湯宿温泉、千倉漁港、錦糸町など、つげ作品の舞台を訪ね歩く旅エッセイ。著者は、雑誌「ガロ」の編集者としてつげ義春のデビューに立ち会い、つげとの共著もある編集者です。著者がこの旅をしたのは1990年代で、つげが旅した頃の風景は失われつつありましたが、今見ると十分ノスタルジック。つげの絵も満載です。
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スペクテイター VOL.41(2018SPECIAL ISSUE) つげ義春
まるごと一冊、つげ義春研究本です。詳細な年譜、漫画の元ネタになっている画像についての考察など、かなりマニアックな内容となっています。「おばけ煙突」「ほんやら洞のべんさん」「退屈な部屋」の3作品を再録。2017年に行われた貴重なインタビューでは、近況を聞かれて『早くこの世からおさらばしたい』とコメントしています。
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