ブックキュレーター株式会社きんざい出版部 西田侑加
老いていく親と向き合うために読む本
30代半ばとなり、久しぶりに実家へ帰ると両親の「老い」に戸惑う。最近は友人の親が倒れたなんて話も聞くように。人はいつか死ぬ。わかってはいるけれど、向き合いたくない現実。でもやっぱり老いていく両親の心に寄り添いながら、限りある時間の中で子としてできることを考えたい。そんなときに参考になる5冊を紹介します。
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自分や親が死ぬことを考えたことがなかった。その後の光景が想像できない。この本でも何度も言われている通り、「死」というのは不快なテーマ。でもこの本を読んでいくと「死」についてさまざまな角度から考えさせられるので、読み終わった後にはそれまで抱いていた漠然とした不安と恐怖と心配がやわらいだ気がした一冊。
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親の老いを感じ始めたきっかけは「父親が急に怒りっぽくなった」ということだった。人の怒りに接することは正直しんどい。この本には脳科学的に急に怒りっぽくなってしまう理由が書かれており、その理由を理解するだけでとても気が楽になり救われた一冊。
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本人は老いをどう感じるのか。老人ホーム「やすらぎの郷」を舞台にしたテレビドラマの原作本。高速道路を逆走したり、急に若い女性と恋に落ちたり、そこには老人の繊細な感情が描かれている。特にこの中巻にある詐欺事件に巻き込まれる話は秀逸。パナマ文書や信託スキームを活用した財産保全なども登場するので面白い。
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なんだかんだ言って、親の健康の次に心配なことは「お金」のことかもしれない。老後はいくら必要なのか、年金はいくらもらえるのか・・・子としても理解しておかないと安心できないなと思う今日このごろ。自分のためにもどう老後資金を準備しておくとよいか考えるきっかけになる一冊。
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もし親が亡くなった後、私たちには「相続」という課題と向き合うことになる。この書籍は新しい相続法について金融機関職員向けに書かれているものですが、とにかくたくさん図解を用いて解説しているので、実際に相続をする方にも読みやすい内容、厚さです。
ブックキュレーター
株式会社きんざい出版部 西田侑加1984年生まれ埼玉県出身。早稲田大学社会科学部で金融について学び、新卒で入社した信託銀行のリテール部門で事務企画業務などを経験。2014年株式会社きんざい入社。FP関連の書籍・雑誌を担当後、現在は金融全般に関する書籍編集を担当中。お金のかかる趣味を持つため、趣味と資産形成の両立について考え、参考になった書籍や情報を趣味仲間にシェアすることがライフワーク。https://www.kinzai.jp/
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