新しい「食べる」を発見する。一風変わったごはん本

現代詩をフィールドに、独自の視点・独自の語り口で表現の世界を自由に飛び回る詩人・最果タヒ。本書は「食べる」に焦点を当て、それぞれの食事に対する偏愛ぶりを不思議な筆致で露わにしています。∞（無限大）に広がるもぐもぐという咀嚼とともに、新たな食に関する表現に驚かされるはずです。

思わず「うわー、めちゃわかるわ！」と言いたくなる、西加奈子によるグルメ・エッセイです。特別ではない日常の「食べる」に注目して、おもしろおかしいエピソードがてんこ盛り。飲み会での注文の流儀やデートの時の店選びなど、見過ごしてしまいがちな日常のおもしろさをうまく捉えた一冊です。

「最初に納豆を食べようとした人って、どんな気持ちだったんだろう？」と思ったことはありませんか？そんな勇敢な人の思いや挑戦をちょっぴり追体験できるのが本書です。食の安心・安全の影には「七転八倒」の挑戦があった!?実体験をもって「食べる」の可能性を追究した、驚愕のノンフィクションです。

猛々しく劇的な栄枯のストーリーに多くの人が魅了される戦国時代。当時の食事環境はどうだったのでしょう？歴史書など古文書の記述から、戦国時代の食事情を丁寧に紐解いていきます。あの武将もこの武将も、まずい飯を食べながら偉業を成し遂げたなんて・・・。まずい飯を再現して実食しながら、戦国時代に思いを馳せることができる一冊です。

あなたは、人生最後の食事で何を食べますか？淀川キリスト教病院ホスピス緩和ケア病棟では、終末を迎える患者が人生最後のご馳走を選ぶことができます。著者はその取材のなかで、人が最後に選ぶ食べ物にはおいしさ以上にその人の人生が詰まっていることに気がつきます。食を通して人生を振り返る、静かに胸打たれる一冊です。