ブックキュレーターhonto編集員
わからないで済ませない。少年犯罪に真っ向から取り組んだノンフィクション
凶悪な少年犯罪が起きるたび、大半の人は加害少年の気持ちを「理解できない、わからない」と捉え、彼らを自分とは違う世界の人間のように感じてしまうかもしれません。だけど加害少年を作り出す芽は、私たちの社会に確実に存在しているのです。そんな社会の闇から目を背けず、加害少年たちを徹底的に取材したルポルタージュを紹介します。
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医療少年院に勤務していた著者による衝撃的なタイトルの一冊。認知力や知的能力の低さから同じ問題を何度も繰り返し、やがて非行へと至ってしまう未成年は多いといいます。本書ではそういった少年たちが犯罪に手を染める前に、いかにして手を差し伸べるべきか・・・という問いに対し、具体的な解決法が語られています。
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少年犯罪を起こした子どもたちの生い立ちを追うことで見えてくる、貧困や虐待、ネグレクトなどの凄惨で劣悪な家庭環境。詳しい統計と丁寧な取材に基づき、加害少年たちが抱える問題や彼らと向き合う矯正教育の課題をまとめて紹介しています。少年事件の被害者や被害者家族の生の声にも迫ります。
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2000年に愛知県豊川市で起きた主婦殺人事件。犯行理由について、当時17歳だった少年が「殺人の体験をしてみたかった」と語ったことは世間に衝撃を与えました。本書は、加害少年の供述をもとに周到な取材を重ねて書かれていて、善悪の区別がつかず、殺人のハードルが低い少年の内面をリアルに感じ取ることができます。
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神戸連続児童殺傷事件。その残虐さと「酒鬼薔薇聖斗」を名乗った犯人が14歳の少年であったことは、社会に大きな衝撃をもたらしました。少年犯罪であることから守られた加害者「少年A」とは、どんな人間だったのか?捜査資料などを徹底検証したものに著者独自の取材を加え、少年Aの実像を浮き彫りにしていきます。
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荒廃のカルテ 少年鑑別番号1589
横川 和夫(編著)
1983年に起きた女子大生暴行殺人事件の加害少年を取材。母親の愛情を受けられず、養護施設で壮絶な虐待を受け続けた少年が、暴行殺人加害者になるまでを追跡したルポルタージュです。どうしてこうなるまで誰も手を差し伸べられなかったのか?虐待の連鎖による被害者から加害者への変貌の過程に、いろんなことを考えさせられます。
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