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怪物ってなんだろう?その疑問に真正面から向き合った本
文芸評論家の高橋敏夫いわく、怪物とは「それがなんだかわからないが、たしかにそこにいて、周囲に甚大な影響をおよぼしつつあるもの」だそうで、その存在は必ずしも悪ではない・・・とされています。果たして彼らは害となるのか?あるいは子どもたちを闇から救い出す救世主なのか?その疑問に真正面から取り組んだ本を紹介します。
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怪物はささやく
パトリック・ネス(著),シヴォーン・ダウド(原案),池田真紀子(訳)
ある夜、重病の母と離れて孤独だった少年コナーのもとに怪物が訪れます。ですが、その巨大で恐ろしい姿をした怪物が求めたのは「コナーが自身の物語を語ること」でした。怪物はなんのためにコナーのもとに現れたのか?怪物や自身が語る物語のなかに、コナーは何を見いだすのか?大人にも訴えかけるテーマ性を持った名作です。
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いたずら好きのマックスはある夜、罰として寝室に閉じ込められてしまいます。ところがそこに突然、木が生え、波が打ち寄せ、飛び乗った船でたどり着いたのは、かいじゅうたちが住む島でした。その島で王様になったマックスは心ゆくまで遊びまわりますが、やがて家が恋しくなり・・・。名挿絵画家センダックの代表作です。
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母の再婚相手ジョーの家で夏休みを過ごすことになったサイモン。いわくつきの水車小屋で3体のかかしを見かけた彼は、それ以来、どこにいてもかかしたちの存在が目に留まるようになってしまいます。畑の向こうから徐々に近づいてくる不気味な3体の影に、サイモンも私たち読者も恐怖を感じずにはいられません。
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【アウトレットブック】クレイ
デイヴィッド・アーモンド
友達のスティーブンを手伝い、デイヴィは粘土の塊から人型を作り上げますが、とある儀式により人型が命を宿してしまいます。突然姿を消す粘土の怪物。不審な死を遂げるケンカ相手のモウルディ。やがてデイヴィはスティーブンとも対立することになり・・・。悪役は子どもたちなのか?粘土の怪物か?考えさせられる一冊です。
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フリークショーに忍び込み、バンパイアとなってしまったダレンですが、徐々に他のバンパイアや蛇少年といった団員たちと仲よくなっていきます。とはいえバンパイアである以上、血を飲むことは必要不可欠。血を飲んで真正の怪物となるか?人間としての尊厳を守って死ぬか?その線引きに、ダレンは答えを出せず苦しみます。
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