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読めば文学作品を片手に歩きたくなる!東京下町の情緒を描いた傑作
明治維新以降、急激な変化を続けてきた東京。消えゆく江戸情緒を描いた永井荷風や、原風景としての東京を描いた谷崎潤一郎など、文豪たちは変わりゆく都市の姿を巧みに描いています。同じ地名であっても、現在のそれとはひと味違うかつての東京下町。そんな東京を歩いてみたくなる文学作品をピックアップしました。
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永井荷風は東京下町を描いた作品を多く残しています。日記「断腸亭日常」なども素晴らしいですが、本書に収録された「すみだ川」には、俳諧、常磐津節、芸者といった、消えゆく江戸の情緒がたっぷり描かれています。下町の景色を背景に展開する、長吉とお糸の恋愛も読み応え抜群です。
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谷崎潤一郎東京地図
近藤 信行(著)
東京・日本橋生まれの谷崎潤一郎。「刺青」「少年」「秘密」など、さまざまな作品に登場する東京下町をたどりながら、当時と現在の街並みを重ね合わせることで、東京っ子だった谷崎が見ていたであろう「東京地図」を作っていきます。作品だけでは見えてこない、東京下町の原風景を垣間見ることができる一冊です。
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能楽のひとつ「隅田川」にも影響を与えたとされる、在原業平の「東下り」。「伊勢物語」に編纂されたこちらのエピソードを知ることで、下町を描いたその他多くの作品の読み方も、大きく変わってくるはずです。現代語訳付きで読みやすく、古典に不慣れな方にもオススメできます。
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