ブックキュレーター港の人 編集者 井上有紀
絵筆と万年筆 画家たちの名エッセイ集
絵と言葉は対立するものという考え方もありますが、本業も顔負けの名文を書く画家は少なくありません。観察に長け、概念にとらわれずにものを見ることが身についていて、自らの呼吸を筆に託す術を知っているからなのでしょうか。もはや余技とは呼べない、独自の文章世界をつくりあげた画家たちのエッセイをお愉しみください。
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地を泳ぐ 随筆集
藤田 嗣治(著)
第2次世界大戦開戦直前の世界を渡り歩き、時代と対峙するフジタ。パリでドイツ軍の空襲に逃げ惑う様子から始まり、日中戦争、南米旅行、東京への帰郷へと続く。いつも目は貪欲に美しいものを追い、どこか世界を見下ろして楽しんでいるような気配も漂わせながら、生を謳歌するエネルギーとパッションで読者を魅了する。
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四百字のデッサン 新装版
野見山 暁治(著)
1978年刊行だが、今も名エッセイ集に数えられる一冊。藤田嗣治や小川国夫、駒井哲郎らとの交流も貴重な話題だが、文体のリズム、意表をつく書き出しから見事なフィニッシュまでの構成の妙、まさに名人技のエッセイがずらりと並び、楽しく読み進めて深みのある味わいを心に残す。最近作の他のエッセイ集も、ぜひ。
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90度のまなざし
合田 佐和子(著)
瀧口修造に見出され、唐十郎や寺山修司から舞台美術を託され、中上健次の新聞連載小説の挿画を眼玉のドローイングだけで通して世間を驚かせたシュルレアリスト、合田佐和子。好きなものだけを追い求め、軽やかに現実を笑い飛ばすさまは自由奔放で壮快、それでいて、美術への批評眼は鋭く的確で、圧倒される。
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ブックキュレーター
港の人 編集者 井上有紀鎌倉の由比ガ浜にある出版社「港の人」勤務の編集者。手がけた本は、『目であるく、かたちをきく、さわってみる。』(マーシャ・ブラウン)、『きのこ文学名作選』(飯沢耕太郎編)、『胞子文学名作選』(田中美穂編)、『世界 ポエマ・ナイヴネ』(チェスワフ・ミウォシュ)、『90度のまなざし』(合田佐和子)など。海を見ながら自転車で通勤する時間が、毎日のいちばんの贅沢です。本棚の隅っこにあるような本もふくめて、一冊一冊大切に紹介します。ホームページhttps://www.minatonohito.jp
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