ブックキュレーター岡山大学大学院教授 中谷文美
今こそ「働き方」を考えたいあなたにオススメの本
コロナ禍を一つのきっかけに、働き方をめぐる常識も変わりつつあるこの頃。昨日まであたりまえだった日常が、突如非日常に置き換わり、ありえなかったはずのその非常事態が、少しずつ日常になっていく。その中で、ふと思ったりしませんか。そもそも「働く」ってどういうことだったっけ?そんなあなたにオススメの、ひと味ちがった仕事論です。
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キャリアパスなんていうけれど、どんな人にとっても働く道はまっすぐなんかじゃなくて、曲がり角の先に何が待っているかはわからない。そして世の中には、人の数だけ働き方のバリエーションもあるんだな、と納得できてしまう丁寧なインタビュー。
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奇想天外な設定にもきちんとリアリティが感じられるのが、「お仕事小説」の名手ならではの手腕。働くことに疲れても、また働くことから励まされる感じ、あるよねと思う。「がんばれ」とことさらにエールを送るわけでもない。ただ傍らにいて共感しつつ、ちょっと冷めた目で観察している感じの絶妙な距離感がいい。
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オランダ流ワーク・ライフ・バランス 「人生のラッシュアワー」を生き抜く人々の技法
中谷 文美(著)
仕事に限らず、いつの間にかあたりまえとみなしている状況が「こうでなくてもいいかもしれない」と思えることは大切だ。仕事に育児にと追われながらも、人生のステージごとに、その都度ベストと思える選択を重ねていくオランダの人々。その姿を政策の変遷や社会通念の変化とともに伝えるフィールドワークの成果。
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ニートは無職かもしれないけれど、働かないわけではない。働くために生きるのではなく、生きるためにちょっぴり働く。無理しない範囲で。そんなすがすがしさがブルシット・ジョブの対極の世界を支えているように見える。
ブックキュレーター
岡山大学大学院教授 中谷文美岡山大学大学院社会文化科学研究科教授。専門は文化人類学、ジェンダー論。NPO勤務を経て、オックスフォード大学大学院を修了。インドネシアやオランダを中心に、女性の働き方をめぐるフィールドワークを重ねてきた。最近は、日本をはじめとするアジア各地での伝統染織の作られ方・使われ方の変化に関心を持っている。主な著書に『オランダ流ワーク・ライフ・バランス』(世界思想社)、『「女の仕事」のエスノグラフィ―バリ島の布・儀礼・ジェンダー』(世界思想社)、『仕事の人類学―労働中心主義の向こうへ』(共編著、世界思想社)、『小さな民のグローバル学』(共著、上智大学出版)など。
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