その秘密に背筋が凍る・・・。平穏な日常に潜む恐怖が味わえる物語

黒い影に似た姿をした一族「シャドー」。顔がない彼らは、人間に似た生き人形を従えて自分の顔の代わりをさせていました。生き人形のエミリコは、シャドーであるケイトのお世話に奮闘する毎日を送っています。じわじわと明かされていくシャドーや生き人形の薄暗い秘密。その裏側を知って読み返せば、きっと背筋が凍るはずです。

世界中の悪魔や精霊と取引ができるという「運命金貨」。悪魔のユージンは、金貨を手に入れた人間の願いを叶える品を売り買いする商人です。彼の取引相手は、富豪や社会人、学生に主婦とさまざまですが、みんな現代で普通に暮らす人間ばかり。不穏な結末が待つと知りながら、悪魔と取引した彼らの物語から目が離せなくなります。

名門寄宿学校である聖アグニヤ女学院に転校してきた少女エレノア。慣れない環境に不安を抱いていましたが、同室に住むマリアのお陰で、少しずつ学院へ馴染んでいきます。同じ学院に住まう少女たちの罪深く陰惨な秘密と、穏やかで静謐な学院での日常。お祈りや独特の礼儀作法など、女学院の雰囲気にも魅力を感じる一冊です。

美涼の友だちの千鶴は最近、美涼には見えない誰かと話をしています。それは幽霊や妖怪と呼ばれるもので、千鶴には見えて美涼には見えないものでした。高校生らしくにぎやかな仲良し2人の日常のなかに、千鶴だけに見えるおぞましい存在がすっと差しこまれ、背筋がひやりと寒くなる。そんな奇妙な恐ろしさを持った物語です。

広い屋敷で暮らす少女ココは、唯一の家族である黒猫のクロと暮らしています。クロにいたずらしてみたり、一緒にお風呂に入ろうとしてみたり、ココは穏やかで楽しい日々を過ごしているように見えますが、ココとクロの日常をよく覗いてみると・・・。ほのぼのとした日常と、そこに潜む恐怖を同時に味わえるコミックです。