ブックキュレーター花まる学習会 平沼純
ミュージアム・・・無限に広がる世界への扉
ごく限られた広さでありながらも、無限に広がる世界への扉である場所。博物館や美術館が多くの人を惹きつけるのは、ただ単に訪れることで「知識を得られる」だけでなく、好奇心を刺激される心地よさ、自分の視野が思わぬ広がりを見せる快感を得られるからかもしれません。そんな魅力あふれるミュージアムを舞台にした、5冊の児童書を紹介します。
- 15
- お気に入り
- 1299
- 閲覧数
-
はくぶつかんのよる
イザベル・シムレール(文/絵) , 石津ちひろ(訳)
閉館後のコンフリュアンス博物館。一匹のチョウがひらひらと飛び回ったのをきっかけに、展示されていた「ものたち」が次々と動き出します。『あおのじかん』や『シルクロードのあかい空』でも人気の作者による、珠玉の一冊。人がいなくなった後の博物館の不思議な一夜が、鮮やかな色彩で幻想的に描かれます。
-
ミュージアム・トリップ
バーバラ・レーマン(さく)
学校の授業でとある美術館にやってきた男の子。ふと気がつくと美術館の中の不思議な迷路に迷いこんでしまい、さらに絵の中の迷路に入りこみ・・・。現実と空想の境目が曖昧になっていくかのような、不思議な感覚を与える絵本。言葉もまったくないため、自分で主人公の台詞などをイメージしながら読むことができます。
-
博物館の一日
いわた 慎二郎(作・絵)
博物館で働く人たちはどんな仕事をしているの?展示物はどうやって管理されるの?上野の国立科学博物館を舞台にしたノンフィクション絵本で、博物館の知られざる「裏側」が明快なイラストと文章で語られます。この本を読んだ後は、博物館を少し違った角度で見るようになるかも。
-
パリの街角にひっそりと佇む店、デロール。そこは世界中から集められた生き物たちのはく製や標本を扱う、不思議な店。ミステリアスな雰囲気ながらも、200年にもわたって人々を魅了してきたデロールをテーマにした写真絵本。パリを訪れた際は、この本を片手に是非デロールを訪れてみては。
-
家出したクローディアは、弟とともにこっそりニューヨークのメトロポリタン美術館で生活することに。そこに展示されている「天使の像」の秘密を解き明かそうとした二人は・・・。出版後、舞台となった美術館に本当に寝泊りしようとする子どもたちが現れ、警備が強化されたとか。世界の秘密に対する好奇心が刺激される一冊。
![]()
ブックキュレーター
花まる学習会 平沼純1982年生まれ。慶応義塾大学文学部卒、同大学院社会学研究科修士課程修了。花まるグループの受験部門であるスクールFCで、国語や公立中高一貫コース授業のほか、総合的な学習の時間である「合科授業」などを担当。多数の受験生を合格へ導くとともに、豊かな物語世界の楽しさ、奥深さを味わえる授業を展開し続けている。各種メディアで紹介された『子どもを本好きにする10の秘訣』(実務教育出版)のほか、書籍、雑誌・新聞記事などを多数執筆。読書をテーマにした講演会や連続講座も精力的に行い、本を読む楽しさ、物語を味わう大切さを訴え続けている。2016年よりほぼ毎月開催している連続講座「旅する読書」は、全国から参加者が集まる人気イベント。
ブックツリーとは?
ブックツリーは、本に精通したブックキュレーターが独自のテーマで集めた数千の本を、あなたの"関心・興味"や"気分"に沿って紹介するサービスです。
会員登録を行い、丸善・ジュンク堂・文教堂を含む提携書店やhontoでの購入、ほしい本・Myブックツリーに追加等を行うことで、思いがけない本が次々と提案されます。
Facebook、Twitterから人気・話題のブックツリーをチェックしませんか?
テーマ募集中!
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを募集中です。あなたのリクエスト通りのブックツリーが現れるかも?
テーマ応募フォーム
こんなテーマでブックツリーを作ってほしいというあなたのリクエストを入力してください。
ご応募ありがとうございました。
このテーマにおける、あなたの”6冊目の本”は?
※投稿された内容は、このページの「みんなのコメント」に掲載されます。
コメントを入力するにはログインが必要です

