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理系ミステリーから架空戦記、果ては時代小説まで。はじめての森博嗣
『すべてがFになる』で衝撃的なデビューを飾り、以降多数の著作で読者を魅了している作家・森博嗣。元名古屋大学の工学部助教授で、理系ミステリーを得意としていますが、架空の戦記から時代小説まであらゆるジャンルを横断。叙情的で詩的な文章で描かれる森博嗣の小説世界を、人気作から隠れた名作まで紹介します。
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著者のデビュー作であり、「理系ミステリー」というジャンルが世に浸透するきっかけにもなった小説。登場人物たちの合理的で論理的な考え方に基づく会話や行動が新鮮で、「天才」の生態を覗き見るような趣もあります。もちろん、ミステリーとしてのトリックも優れた一級品の傑作です。
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成長しない「キルドレ」と呼ばれる戦闘機パイロットの子どもたち。彼らを独特な世界観の中で詩的に語る本書は、多くを説明しない淡々とした描写が特徴の架空戦記シリーズの第1巻。にもかかわらず、時系列では最終巻になるという変わった順序で進む、アニメ化もされた人気作です。
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医学と科学の進歩で人が死ななくなった代わりに、子どもが生まれなくなる近未来。「ウォーカロン」と呼ばれる人間と見分けがつかない自立型ロボットが普及する日本を舞台にしたSFです。人間とは何か、死を克服し無限の命を手に入れた人間は幸せなのかなど、哲学的なテーマがミステリー仕立てで描かれるシリーズ第1作です。
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ゼンという名の侍を主人公にした時代小説です。剣の道を貫くことを信条とする世間知らずなゼンが山を下り、旅をしながら人々と出会い、禅問答のようなやりとりを繰り返しながら成長していきます。武士道を表しているかのように静かで凛とした佇まいの、哲学的で文学的なシリーズの第1作です。
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これまでに出版された5冊の短編集の中から、著者本人が収録作を選んだ自選短編集です。表題作を始め、「小鳥の恩返し」「探偵の孤影」「卒業文集」など、どれも緻密に計算された美しい物語ばかり。書き下ろしはありませんがバラエティに富んだセレクションなので、森博嗣の本を初めて読む方にも最適かもしれません。
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