ブックキュレーターhonto編集員
ありえない？だからおもしろい！ユニークな設定の痛快時代小説
堅苦しいうえに難しい。そんなイメージを時代小説に持っている方も多いかもしれませんが、あり得ないキャラクター設定のユニークなものもたくさんあります。男女や身分の区分けが厳密だった江戸時代。そんな垣根を超えて、ときには表舞台で、ときには人目につかない場所で活躍する人々の物語を読めば、スッキリ痛快な気分になれるはずです。
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江戸の治安を守る同心の紅藤月也は、手柄を上げることに無頓着で犯人にまで同情してしまうお人好し。コンビで働く小者はそんな月也に愛想をつかしてしまって長続きしないため、しっかり者で美人の妻・沙那が男装して小者になることに。武家の女性は家にいるべしという時代に、紗那が事件解決に大活躍する爽快な捕物帳です。
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海賊剣術の使い手として育った武士の虎丸は、自分と瓜二つであり、旗本・葉月家の急逝した若殿の身代わりになることに。葉月家を存続させるため、ひ弱な若殿のフリをする虎丸ですが、その裏で江戸の町を荒らす悪者をこっそり退治していき・・・。身代わりという状況にもめげず、純粋で心やさしい虎丸を応援したくなるでしょう。
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徳川の名門である田安家の十一男・竜之助は、身分を隠したまま奉行所で同心見習いとして働くことになります。名門のお坊ちゃんで本来働く必要もないのに、進んで江戸の町に繰り出し、人々の役に立とうとする姿は魅力的。町人たちとのちょっとずれたやりとりがコミカルなうえ、一流の剣技で事件を解決するさまも楽しめる通快作です。
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武家の妻女が外で働くなんてあり得ない江戸時代。死んだ双子の兄に成り代わり、奉行所役人である与力となった花房志乃。「江戸の町人たちを笑顔にしたい」そんな兄の志を継いで、凛々しく立ち振る舞う与力ぶりが格好いい！奇想天外な設定ながら時代考証がしっかりされていて、捕物帳としても楽しめます。
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とある藩の跡取り息子・桐山源之丞はなかなか縁談がまとまらない。業を煮やした藩主の父は「自分で嫁を探してこい」と、源之丞を町へと下らせます。それだけでもあり得ないのに、なんとこの源之丞は、忍びの技を会得していてとてつもなく強かった！そんな彼が大きな陰謀に巻き込まていく・・・という荒唐無稽で痛快な時代小説です。
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