ブックキュレーター文筆業 矢内裕子
少女マンガの新たな地平を開いた、萩尾望都の「今」を読む
70歳を越えた現在も現役の少女マンガ家として、第一線で作品を書き続けている萩尾望都さん。名作が多い萩尾作品だが、今回はイタリアでの少女マンガ講義、趣味であるビーズ手芸についてのエッセイなど作品以外の視点が得られる本と、新作から選んでみた。
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「イタリアでの少女マンガ講義」「少女マンガの魅力を語る」「自作を語る」という3章で構成された講義録&インタビュー集。イタリアでの質疑応答、ジャーナリストとのインタビューも収録。ジョルジョ・アミトラーノ氏、中条省平氏の解説もあり、少女マンガの現在を問う1冊だ。
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なのはな 萩尾望都作品集 (FLOWER COMICS SPECIAL)
萩尾 望都(著)
「3.11」後に発表され、幅広いメディアで話題になった「なのはな」は、フクシマとチェルノブイリの少女が出会う物語。「今は、きれいで美しいものは描けないと思った」と語る著者は、プルトニウム、ウランなど放射性物質を擬人化したシリーズも描く。「萩尾望都、ここにあり」と、新たな注目を集めるきっかけとなった作品集だ。*いくつか版が出ているが、個人的には2012年度版がおすすめ。箔押しの造本が美しく、著者のあとがきが必読です。
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「ポーの一族」の新作が発表!――と、NHKニュースでも流れた、話題作。1940年代、第二次世界大戦中のイギリス郊外で、エドガーとアランはユダヤ系の少女、ビアンカと出会う――ここから再開した「ポーの一族」シリーズは、『ユニコーン』『秘密の花園』と続き、現在も連載中だ。
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夢見るビーズ物語
萩尾 望都(著)
著者唯一のコミックエッセイ集。愛してやまないビーズ手芸について、作品写真とイラスト、インタビュー、直筆の制作ノートで構成した、美しくも充実した1冊。「私はいかにして浅草橋にたどりついたか」「パリでビーズを買っちゃったりして」などのコミックエッセイも楽しい。
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震災の翌年・2012年から始まり2020年に完結した、著者初の歴史劇【コスチューム・プレイ】。宗教対立が激化する16世紀フランスを舞台に、愛を求める美しい王女マルゴの人生を描く。複雑な政治状況と人間関係を「面白く」物語の中で展開してみせる著者の力量、マンガの持つ可能性にあらためて驚く。
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ブックキュレーター
文筆業 矢内裕子文筆家ときどき編集。東京都文京区育ち。出版社で書籍編集者として勤務後、独立。担当した本に角田光代『古本道場』、三浦しをん『三四郎はそれから門を出た』、いとうせいこう『ボタニカルライフ』など多数。著書に『落語家と楽しむ男着物』、萩尾望都さんとの共著『私の少女マンガ講義』がある。現在、橋本治さんへのインタビュー集を準備中。note:https://note.com/yanaiyuko
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