ブックキュレーターhonto編集員
ありふれた戸建てから四次元空間の住宅まで。家をめぐる恐怖と幻想の物語
森の中に突然現れる家、四次元空間に建てられた家、どこにでもありそうな一戸建ての家・・・。小説には、家を舞台にした物語がたくさんあります。荒唐無稽な家から一見普通の家まで、さまざまな家が登場する本を紹介します。不思議でおもしろく、ときに恐ろしい、家にまつわる物語をお楽しみください。
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家は、多くの人にとって一番安心できる場所。だからこそ家で不可解なことが起きれば、その恐怖は計り知れません。本書は家をテーマにしたホラーミステリー。アパートや新築戸建て物件、古民家など、さまざまな家で起きた事件をテーマにした連作短編集です。一つでも震えるような話が5つ合わさった、その恐怖は破壊力抜群!
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表題作の短編「奥の部屋」の主役である家は、ドールハウス。主人公が父親からもらった人形の家をめぐって起きた事件と、その後の一家の運命が暗いタッチで描かれます。最初から最後まで漂い続ける陰鬱な雰囲気は、まさに英国怪談の味わい。読み終えたあとは、かわいいはずのドールハウスが恐ろしく見えてしまうかもしれません。
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本書に収められた掌編「西班牙犬の家」は、明治から昭和にかけて活躍した文豪・佐藤春夫が、繊細な感覚を用いて描いた不思議な家の物語です。散歩の途中、迷い込んだ森で見た不思議な屋敷とその住人が、煌めくような美しい筆致で綴られます。透明感に満ちた幻想的な描写は、一度読んだら忘れられなくなる魅力であふれています。
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住宅難のカリフォルニアで新居を探す夫婦。そんな彼らに友人の発明家が最新式の住居を提案します。四次元空間を利用して少ないスペースを有効に利用する計画でしたが、建設中に地震が発生して・・・!?本書所収の短編「歪んだ家」は、奇妙な家を描いたドタバタコメディ。SFらしいウィットとユーモアが満載の痛快作です。
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