ブックキュレーター港の人 編集者 井上有紀
私だけの石との出会いをもとめて
人を陶然とさせるような美しい鉱物から何の変哲もない道端の石ころまで「石」と言ってもさまざまですが、はるか太古から無口を通す地球のかけらたちは、ときとして想像力をたまらなく刺激します。価値と無価値の間を自由に行き来する「石」。どこにでもあるからこそ、唯一のもの。石と出会う不思議な旅へ、さあ、ご一緒に。
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石の文学館 鉱物の眠り、砂の思考
和田博文(編)
石が登場する作品ばかり、石好き垂涎のアンソロジー。タルホ、宮沢賢治、柳田國男などのトップスターはもちろん、意外な名前も。小説、エッセイ、紀行文などさまざまな味わいが詰まったこの文庫本は、たまらなく贅沢な一冊。収録作以外の多様な作品に触れた編者による巻末エッセイが、さらなる深みに誘います。
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初心者でも無条件に美しい石の姿を楽しめる、コンパクトでありながらぜいたくな石の図鑑。地球が作り出す鮮やかな色、魅惑的な模様の数々に改めて驚嘆させられます。「石は世界の謎をとくカギ」と語る著者は石のコレクターで、歴史や美術にもおよぶ豊富な挿話も多数、石と人とのさまざまな関わりも面白い。
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観念結晶大系
高原 英理(著)
歴史上の神秘家や哲学者が登場したり、幻想小説風だったり、SF風だったり、無数のモチーフが丹念に織り込まれた複雑な小説には違いないけれど決して難解ではないのは、石への純粋な憧れが貫かれているから。石という存在が、人間のちっぽけな思惑も、時間、空間をも飛び超え、私たちを至高へと誘う不思議な小説です。
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すべてのひとに石がひつよう
バード・ベイラー(著) , ピーター・パーナル(イラスト) , 北山耕平(訳)
「友だちの石」を見つけるための10のルールが、土の色をした絵とともに語られます。石を眺め、石をさわる。そして匂いをかぐ。てのひらに収まるような何気ないひとつの石に、あなたは何を見て何を感じるのでしょうか。石という存在は、まさに私自身を写す鏡なのかもしれません。想像と思索を誘う絵本です。
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いい感じの石ころを拾いに
宮田珠己(著)
いっぷう変わった旅行記を数多く書いているこの著者の、ある意味真骨頂と言えそう。「なんかいい感じの石ころを探していれば私は満足だった」とあとがきにありますが、意味や目的を捨て、こんなふうに優しい手つきで自分自身の感覚をまさぐることができるのは真のおとなの証かもしれないとも思えます。
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ブックキュレーター
港の人 編集者 井上有紀鎌倉の由比ガ浜にある出版社「港の人」勤務の編集者。手がけた本は、『目であるく、かたちをきく、さわってみる。』(マーシャ・ブラウン)、『きのこ文学名作選』(飯沢耕太郎編)、『胞子文学名作選』(田中美穂編)、『世界 ポエマ・ナイヴネ』(チェスワフ・ミウォシュ)、『90度のまなざし』(合田佐和子)など。海を見ながら自転車で通勤する時間が、毎日のいちばんの贅沢です。本棚の隅っこにあるような本もふくめて、一冊一冊大切に紹介します。ホームページhttps://www.minatonohito.jp
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