ブックキュレーター埼玉大学経済経営系大学院准教授 宇田川元一
変革の思想
コロナ禍を通じて、日本の企業社会は着実な変革が求められていることを我々は見てきた。では、変革とは何だろうか。変革はゼロから何かを始めることではない。今ある現実から着実により良い現実を構築し続けることだ。企業や社会の変革を考える上で有用な本を7冊を選んだ。
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組織の中で変革を行うために、自分から始められることはなにか。それは、対話することだ。本書では、対話の必要性と意義について論じた。問題を批判するに留まらず、より良い現実を作っていく変革者のためにこの本の視点が届いてもらいたいと願っている。
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対話を実践していく上で、自分のナラティヴ(解釈の枠組み)に固執してしまい、なかなか物事が先に進まないということがある。本書は、他者の視点を借りることで、対話を進めていくための視点と方法を述べている。変革のための視点として活用していただきたい。
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関係からはじまる 社会構成主義がひらく人間観
ケネス・J.ガーゲン(著) , 鮫島 輝美(訳) , 東村 知子(訳)
我々は対話的に意味を創り出している。このことは単に技術的な問題に限らない、世界の認識論そのものに関わる問題である。ケネス・J・ガーゲンが展開した社会構成主義の思想を平易に説明し、我々がどう世界を新たにしていくのか、対話的知性へと誘う。
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インテルの戦略 企業変貌を実現した戦略形成プロセス
ロバート・A.バーゲルマン(著) , 石橋 善一郎(監訳) , 宇田 理(監訳)
なぜ一度成功した企業が衰退していくのかについて、経営戦略論の大家バーゲルマンが長年に渡るリサーチを通じて明らかにした現代経営戦略論研究の金字塔である。クリステンセンの『イノベーションのジレンマ』は、バーゲルマンの研究を元に展開されている。
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現代組織論研究の大家、カール・E・ワイクによる、センスメイキング概念を元にした組織事故を分析するためのフレームワークが提示されている。センスメイキングとは手がかりから状況の意味を探る実践であり、組織を健全に保つ上で欠かせない視点である。
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創造的経験
M.P.フォレット(著) , 三戸 公(監訳) , 齋藤 貞之(訳) , 西村 香織(訳) , 山下 剛(訳)
コンフリクトは創造性の源泉であり、我々は新たな関係を取り結ぶ創造的経験を通じて、社会を変革していくことを示した1924年の大作。対話やナラティヴといった概念がまだなかった時代に、これほどの深い論考が展開されたことに驚きと敬意を覚える。
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ブックキュレーター
埼玉大学経済経営系大学院准教授 宇田川元一埼玉大学経済経営系大学院准教授。『他者と働く』『組織が変わる』著者。専門は経営戦略論・組織論。 対話を基盤とした企業変革、イノベーション推進を研究している。様々な企業のアドバイザーも務め、実践を支援している。HRアワード2020書籍部門最優秀賞受賞(『他者と働く』)
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