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山口周ブックキュレーター山口周

「ニュータイプ」になるために

「正解を求める」「懸命に頑張る」「失敗を避ける」など、かつて良しとされた「昭和の優秀人材=オールドタイプ」の価値が大きく減損するのが「令和の時代」です。このような時代にあって、新しい思考様式・行動様式によって「新しい価値」を生み出す「ニュータイプ」になるために読むべき本を選びました。

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    今、社会の変化やテクノロジーの進化に伴い、企業も働く個人も思考と行動のアップデートが求められている。背景となる6つのメガトレンドを読み解きながら、どのようにオールドタイプからニュータイプへシフトすべきか、24個のポイントで解説。

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    独学こそ、最強のスキルである。これまでの社会基盤や産業モデルが壊れ始めている今、学校で教わる知識ではこの先、戦っていけない。お飾りの知識による武装ではなく、費用対効果の高い「戦う武器」を手に入れ、したたかに生き抜くための、最強の知的生産術。

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    「失敗は良くない」という認識は典型的なオールドタイプのもの。なぜなら、現代は「失敗のコストが限りなくゼロに近くなっている」社会だからだ。失敗のコストが限りなくゼロに近づくと、むしろ「リスクを犯さないこと」の機会費用の方が失敗のコストより大きくなる。こういう時代には「慎重を期して機会を逸失する」ことこそが「失敗」となる。本書を読んで、令和における「見えない失敗の意味」の認識を改めたい。

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    「反脆弱性」とは「ストレスや外乱によってますます強くなる」ということ。不確実性が高まっている今という時代において、相変わらずオールドタイプは「確実なこと」「堅牢なこと」を追い求めることでどんどんシステムを脆弱にしている。こういう時代だからこそ「不確実性を武器にする」思想が必要。

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    「進化」という概念は生物のみならず、企業、文化、宗教、概念など、様々な分野に適用できる概念だ。オールドタイプは常に「正解」を求めたがるが、しかし、世の中は必ずしも「正解が生き残る」わけではない。ロジックは逆で「生き残ったもの」が「正しい」のだ。であれば、データと論理を積み上げて正解を求めるよりも、多様な取り組みを通じて「生き残りに賭ける」方がスジが良いということになる。そう「進化は万能」なのである。

  • 怠惰への讃歌

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    怠惰への讃歌

    バートランド・ラッセル(著) , 堀 秀彦(訳) , 柿村 峻(訳)

    20世紀初頭に活躍した数学者にして哲学者のバートランド・ラッセルは「現代人は働きすぎている」と指摘し、多くの社会問題が「怠惰」によって解決可能であることを説いた。しかし、ではなぜ「怠惰」はこれほどまでに難しいのか。それは「教養がないから」というのがラッセルの指摘。怠惰への認識を改めたい。

  • 逃走論 スキゾ・キッズの冒険

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    逃走論 スキゾ・キッズの冒険

    浅田 彰(著)

    一所懸命に働く、というオールドタイプの価値観を粉砕してくれる。ドゥルーズとガタリの「千のプラトー」に依拠しながら、パラノ=定住型とスキゾ=逃走型の枠組みで、定住(=一所懸命)に拘るパラノの脆弱性を指し示す。状況変化の速い時代における「逃げ足の速さ」の重要性を指摘した最初の本。逃げて逃げて逃げまくれ!

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    オールドタイプは「役にたつ」ことを目指し、ニュータイプは「意味がある」ことを目指す。敬愛する荒俣先生のいう「0点」とは「役に立たない」ということ。「役に立たない」ことこそ「意味がある」ことになり、そして現代は「役にたつ」ことよりも「意味がある」ことにこそ価値がある時代。

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    CEOの在任期間は短くなり、企業の栄枯盛衰のライフサイクルは加速化する。今日の社会ではあらゆる領域で「パワー=権力」が脆弱化している、と本書は指摘する。では、「権力=パワー」を求め続けるというオールドタイプの思考様式はどのようにアップデートされなければならないのだろうか。権力はもっと隠然たるものに変容せざるを得ない。本書を通じて「権力=パワー」の様態についてあらためて考えたい。

山口周

ブックキュレーター

山口周

独立研究者、著作家、パブリックスピーカー。慶應義塾大学文学部、同大学院文学研究科修了。電通、BCG等で戦略策定、文化政策、組織開発等に従事。『ビジネスの未来』、『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』、『自由になるための技術 リベラルアーツ』など著書多数。

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