ブックキュレーターhonto編集員
一年の終わりに始まる、忘れられない物語。「大晦日」がカギを握る小説
人々がせわしなく行き交い、一年の締め括りと新たな準備に追われる12月。その中でも大晦日を舞台にした小説は、非日常感の強い生活や、年の終わりという特別な思いによって引き起こされた事件が印象的な作品ばかり。浮き足立つ街で繰り広げられる人間ドラマから元日へのタイムリミットが生むスリルまで、年の瀬に楽しみたい本を紹介します。
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ひとりでカラカサさしてゆく
江國 香織(著)
大晦日、80代の男女3名が猟銃で心中するという衝撃的な事件から、物語は始まります。一年の狭間で、残された人間と旅立った人間。それぞれの行き場のない感情と、本人しか知りえない深淵ごと自他を受け入れようという機微が淡々と綴られています。もう取り戻せない物事について考えを巡らせ、深い余韻が染み入る小説です。
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著者は『ボーン・コレクター』などで知られるミステリー界の巨匠。彼が年越しのワシントンD.C.を舞台に描くのは、銃乱射事件から始まる無差別大量殺人の危機!手書きの脅迫状に「すでに死んでいる」犯人など、謎が謎を呼ぶ展開と時間の制約に強く引き込まれることでしょう。驚きの結末を、ぜひその目でお確かめください。
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