ブックキュレーターhonto編集員
極悪少年でもモンスターでもない。非行少年の本当の姿を知るための本
非行少年と聞いて、どんなイメージが浮かんできますか?絵に描いたような極悪人を思い浮かべる方が多いかもしれません。だけどここで紹介する本を読めば、環境に恵まれたら罪を犯すこともなかった、ごく普通の少年というイメージにきっと変わることでしょう。「同じ状況なら自分も間違いを犯したかも」と想像しながら読んでみてください。
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タイトル『僕に方程式を教えてください』は、数学教室で少年が実際に口にした言葉だそうです。育児放棄や虐待、いじめなどで学びと縁遠かった少年たちが、分数や1次方程式、二次関数や三角比まで理解していく道程が描かれています。学ぶ喜びを感じ、自信を取り戻していく様子に胸が熱くなります。本当の学びを彼らから教えてもらった気持ちになる一冊です。
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筆者と共に詩を作った少年たちは、重い犯罪を犯した受刑者たち。知的障害や精神疾患も抱えています。そんな少年たちが自作の詩を発表し、互いに感想を語り合います。小学校に通っていない子。虐待の影響で表情をなくした子。親の愛情に恵まれなかった少年たちが、一生懸命にひねり出した詩は、どれも心に響くものばかりです。
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「人で傷つき人で助けられる」という言葉がぴったりと当てはまるような、著者・河島大紀の人生。つらい経験をしながらも自分の頭でしっかりと考えてきた、そんな姿勢が読み取れます。失敗を恐れずに挑戦する。失敗は次に活かす。本書から発せられるメッセージは、読む人の心を勇気づけてくれます。
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少年法の成り立ちや性質が、理解できるようになる一冊です。犯罪を犯した少年たちは加害者なので罪を償わなければいけませんが、虐待や育児放棄など家庭環境に恵まれなかった被害者でもある、という視点も大切だと気づかされます。多くの大人が少年犯罪に関心を持ち、子どもの幸せのために何ができるのかを考えるきっかけをくれます。
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