ブックキュレーターartscape編集部
「わからん」ままでも現代アートとの接点を発見できる5冊
日本を代表する現代美術コレクション「タグチアートコレクション」を集めた展覧会「タグコレ 現代アートはわからんね」(角川武蔵野ミュージアムで2023年5月7日まで開催)。解説や空間構成など、現代美術は苦手という人にもその存在をぐっと身近に感じさせる工夫に満ちた本展の関連書籍と併せ、興味の先に一歩踏み込む5冊を選びました。
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「もの派」「レディメイド」「アヴァンギャルド」……言葉で読んでも、少し経つとその意味を忘れてしまうという経験は誰にでもあるはず。美術史研究者である著者自身による(!)イラストで現代美術の作家や専門用語をゆるくかつ丁寧に解説してくれる本書は、眺めているだけでその語のもつ背景が頭の中に立ち上がります。
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みんなの現代アート 大衆に媚を売る方法、あるいはアートがアートであるために
グレイソン・ペリー(著) , ミヤギ フトシ(訳)
「タグコレ展」の最終セクションのタイトル「作品はみんなのもの」とも共鳴する本書。ターナー賞の受賞作家でもあるグレイソン・ペリーがユーモアを交えながら語るアート・ワールドの姿はどこか愛らしく滑稽でもあり、「良い」とされている作品の評価軸の裏側にあるさまざまな文脈に目を向けるきっかけを与えてくれます。
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絵画の歴史 洞窟壁画からiPadまで 増補普及版
デイヴィッド・ホックニー(著) , マーティン・ゲイフォード(著) , 木下 哲夫(訳)
コレクションの初期は平面作品が中心だったというタグコレ。巨匠ホックニーと美術批評家マーティン・ゲイフォードとの対談形式で進む本書は、図版も豊富に参照しながら写真やデジタル画像、映像との対比で名作絵画を紐解いていくうちに、絵画という表現の独自性が浮き彫りに。現代の視点に立った、絵画史入門に最適な一冊。
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現代日本を代表する作家のひとり、会田誠によるエッセイ集。「タグコレ」展でも印象的に展示されている《灰色の山》からも感じられるように、いまの日本で生きる肌感覚や表象・イメージを作品にし、ときに物議を醸してきた会田。育児や料理といった日常から彼の思考回路が垣間見える本書は、肩の力の抜けた筆致も魅力的。
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そしていま。時代の動きと作品が切っても切り離せない現代美術は、2020年以降の「ポストコロナ」の現在において、どう変化しているのでしょうか。日本国内の若手〜中堅アーティスト16組それぞれのアプローチからの近作を参照しながら、コロナ禍が現代にもたらしたものが浮かび上がってくる同時代の一冊。
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artscape編集部美術館・アート情報のWebマガジン。DNP大日本印刷の文化活動の一環として1995年にスタートした、美術館・博物館と生活者を結ぶメディアです。毎月1日、15日号発行。サイト内の「カタログ&ブックス」のコーナーでも、アート・デザイン・建築分野の書籍や展覧会カタログを紹介しています。https://artscape.jp/
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