ブックキュレーターhonto編集員
平和と自由のために戦いの旅に出る。子どもたちが主人公の冒険小説
古来より世界中の人々を魅了する冒険小説には、争いや暴力に混乱する現実に対して「ここではない世界」での戦いを描き、勇気と希望、人生の真実を示唆した名作が多く存在します。子どもたちの冒険と成長を通して、大人も大切なことに気づかされます。そんな本を読めば、自分がどう生きてゆくかという人生の道筋も見えてくることでしょう。
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戦争と母の病死によって孤独を深める少年デイヴィッドは、本の世界に救いを求めます。ある時、亡き母の声に誘われ、夢で見たおとぎ話や神話の存在が邪悪な思想行動に支配されている異世界へと迷い込んでしまい・・・。現実と異世界双方の残酷さと、それでも生きる強さを描いたダークファンタジーです。
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海辺の王国
ロバート・ウェストール(作) , 坂崎 麻子(訳)
1942年、イギリスを舞台に、空襲により家も家族も失った12歳のハリーを主人公にした物語。同じように飼い主を亡くしたシェパード犬のドンと放浪の旅へ出ることになります。自活のためのウソや技術を学び、さまざまな人々にもまれ、たくましく成長するハリーの新たな出会いやドンと迎える運命に、自由の素晴らしさと切なさを感じることでしょう。
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すべての見えない光
アンソニー・ドーア(著) , 藤井 光(訳)
第二次大戦下のパリに生きる盲目の少女と、ドイツでナチスの技術兵となった少年。互いに顔も名前も知らない2人は、自然とラジオを愛し、戦火を耐えてゆきます。驚くほど繊細かつ緻密に紡がれた文章と、文学と科学を等しく慈しむ世界観に、読めば必ず魅了され、胸に刻まれること間違いなしの一冊です。
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英雄の書 上
宮部 みゆき(著)
ごく普通の小学生である友理子の日常は、優等生だった兄が同級生を刺殺し、失踪したことによって一変してしまいます。しかし、人語を話す本に導かれ、兄にとりついた「英雄」を追うべく、魔法と怪物の異世界「無名の地」へと旅立ち・・・。書物や物語の力と、子どもの純粋な心を変える現代社会について考えさせられます。
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主人公は15歳の少年カフカと、知的障害があり、猫と話せる能力をもった老人ナカタさん。一見関係を持たない2人は、それぞれ幼少期から傷ついた魂を抱え、不思議にも残酷な因縁でつながることになります。戦争・虐待・暴動、歪みにさらされる世界と人々を「あるべきすがたにもどす」ために。記憶と幻想の旅をめぐる傑作です。
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