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ナチスの暴走から理性を分析。フランクフルト学派を知るための本
ヒトラーという独裁者の下で行われたユダヤ人虐殺をはじめとするナチスの暴虐は、ドイツ国内はもちろん、国外でも未だに問題提起を投げかけています。関係者の多くがユダヤ人ということでドイツからアメリカへの亡命を余儀なくされ、亡命先で研究を続けたフランクフルト学派。現在にも通じるその業績を知ることができる本を紹介します。
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フランクフルト学派の概要を学ぶのに最適な一冊です。フランクフルト学派の発祥、その第1世代から後続世代まで、どのような思想を展開したのかを概観できます。マルクスとフロイトの思想を融合させ、その理論で社会を批判的に検討した彼らの論考は、現代でも読む価値があるものだといえるでしょう。
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ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」精読
多木 浩二(著)
ヴァルター・ベンヤミンの『複製技術時代の芸術作品』を、芸術学が専門の多木浩二が読み解いた一冊。近代化・合理化・資本主義化が進むなか、複製芸術が登場し、一点ものの美術品が持っていた価値がどう変質したかを見事に読み解いています。
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自由からの逃走 新版
エーリッヒ・フロム(著) , 日高 六郎(訳)
社会心理学者エーリッヒ・フロムによる古典的な名著。近代化の過程で宗教的、伝統的な価値観が共有できなくなりつつあったドイツにおいて、自由になった個人が、自由であるがために孤独を感じ、つながりを求めるためにナチズムへと走り、大衆がナチズムへ雪崩れ込んだと分析しています。
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啓蒙の弁証法 哲学的断想
ホルクハイマー(著) , アドルノ(著) , 徳永 恂(訳)
ナチズムが跋扈(ばっこ)する時代に、アメリカに亡命したホルクハイマーとアドルノによって書かれたフランクフルト学派の代表的な一冊です。啓蒙には神話へと退行する契機が含まれるとして、古典的名著『オデュッセイア』を分析しながら、西欧文明自体に批判を向けます。アメリカ大衆文化、反ユダヤ主義への痛烈な批判も示唆に富んでいます。
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ユートピアの終焉 過剰・抑圧・暴力
マルクーゼ(著) , 清水 多吉(訳)
マクルーゼは、1960年代後半に世界中に吹き荒れた学生運動の教祖的存在と目されていました。本書は、1967年7月に行われた西ベルリン自由大学の討論集会の記録です。マクルーゼの論点の中心は、大衆は政府に中央管理的に管理されているため革命を起こす必要があるというもので、当時の雰囲気がどのようなものだったかを知るのに最適な一冊です。
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