ブックキュレーターhonto編集員
温かさとペーソスの絶妙なバランスがクセになる。矢部太郎のコミック
芸人・矢部太郎が描いたコミックを紹介します。デビュー作『大家さんと僕』は、手塚治虫文化賞短編賞を受賞しました。シンプルでほんわかした絵と随所に散りばめられたユーモア、ほのかに漂うペーソスが魅力。大家さんとのその後、父親や芸人仲間とのエピソードなど、いずれも心が温まり、何度でも読み返したくなる本ばかりです。
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炊飯器やお面、狼のくるぶしの骨など、プレゼントにまつわる思い出を集めた一冊。物だけではなく、ときには「笑顔」「許し」もプレゼントになっているという著者の考え方が印象的です。物に込められた想いまで受け止め、いつまでも大切に扱う姿に心が温まります。誰かにプレゼントしたくなるやさしい読後感のコミックです。
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高齢女性の「大家さん」との交流を綴った人気作の続編です。ともに食事やコンサートに出かけ、ずっと続くと思われた楽しい日々。しかし、大家さんは入院することが増えてきて・・・。互いに思いやり、少しでもできることがないか探す関係は家族のよう。著者を『血のつながらない親族』とまで言う大家さんとの日々に、胸が詰まります。
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主人公は、人気者を夢見るトナカイのトナたろう。楽屋に集うらっこ師匠やスカンク先輩たちとの日々が描かれています。舞台は動物園ですが、芸人の世界を思わせる設定。スターや新人、鳴かず飛ばずの古株まで、それぞれの喜びと悩みが伝わってきます。ギャグタッチながらどこか光と影、切なさがにじむ味わい深い一冊です。
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