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中村文則特集

▼『悪と仮面のルール』 1月13日公開 主演:玉木宏

悪と仮面のルール (講談社文庫)

大切な人の幸せを願わずにはいられない

評価4 投稿者:bluemonkey

読み終わった後、しばらくぼーっとしてしまいました。
その後、大切な人の幸せを願わずにはいられなくなりました。
人を殺すことの是非に対する答えが書かれた小説だったとは思いますが、不思議とそんな気持ちにさせてくれる話でした。
私は好きです。
『何もかも憂鬱な夜に』と似たセリフがあり、またそれは角田光代さんの『八日目の蝉』の主人公のセリフともリンクしているように感じました。
人を殺すという非日常の自分にとってありえない行為だけでなく、人を憎んだり、悪口を言ったり、ということも、自分の枠を狭めてしまうことなのだと思いました。

「邪」の家系

評価4 投稿者:端ノ上ぬりこ

11歳の僕は、父から「邪」の家系で、世界を不幸にする存在だと告げられる。「邪」が不幸にした人間がさらに不幸を生み出し、不幸の連鎖で悪が満ち溢れる世界を望んでいる。養女になった香織と幸せな生活がひと時あったが、父の存在でそれもかなわなくなる。香織の為に、すべてを失ってもかまわないという気持ちが僕を支配する。父の殺害を計画し、実行する。やがて僕は整形をし別人として生きることに。久喜文宏から新谷弘一に変わり、それでも香織の幸せを願う。
ラストで救われた気がした。初期の作品から、根底に流れている暗さや鬱積した心のひだは変わらずにあるが、物語として幅が広がってきたと思う。読み応え充分。

邪ってなんだったんだろう?

評価3 投稿者:ねむこ

邪な存在として育てられるはずが、そうなる前に自分で運命を切り開いた結果、なんとも存在感の薄い人間になってしまったって感じ。
今一つ踏み込めない世界でした。

邪の家系を断ちきり、少女を守るために。少年は父の殺害を決意する。大人になった彼は、顔を変え、他人の身分を手に入れて、再び動き出す。すべては彼女の幸せだけを願って。同じ頃街ではテロ組織による連続殺人事件が発生していた。そして彼の前に過去の事件を追う刑事が現れる。本質的な悪、その連鎖とは。

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▼『去年の冬、きみと別れ』 3月10日公開 主演:岩田剛典

去年の冬、きみと別れ

紙の本

去年の冬、きみと別れ

文体、トリックともに優

評価5 投稿者:しゅうのすけ

純文学で名をあげた作者のミステリー小説
その密度の濃さは多少薄れてはいるものの、文章のなかにある薄暗さ、暗鬱さはそのまま

単純に推理小説としても仕掛けが上質です
もちろんトリックはここに書けませんが、おそらく読後に、冒頭を再読せずにはいられないでしょう

『僕』は『きみ』と別れどうなったのか。そして『僕』とは誰なのか。

評価5 投稿者:mino

「去年の冬、きみと別れ、僕は…」

読み終えて明らかになる真実。
『僕』は『きみ』と別れどうなったのか
そして『僕』とは誰なのか。


憂鬱で狂気に満ちた、中村さんらしい作品でした。おもしろかった。
実写化したらどんな作品になるだろう、さぞや憂鬱で陰気な映画になるだろうな…なんて考えていたら(褒めてます)終盤に物語の仕掛けを理解して驚かされました。
これは小説として存在していることに意味がある作品でした。映画化は難しいだろうな。

あらすじについて多くを語ることはできませんが、物語はある死刑囚と、ある記者の面会の場面から始まります。記者は死刑囚と事件について本を作成するため、取材の過程で加害者の姉に接触します。
人を駄目にすることで自らも駄目にしようとする彼女は、やがて記者を驚くべき真実へと導いて行きます…。


ヘビーな内容ではありますが、基本的に登場人物の独白で展開していくため読みやすいと思います。とてもよくできた作品です。ご堪能下さい。

驚愕と戦慄に満ちた作品。

評価4 投稿者:紗螺

怖い「仕掛け」が施されている。女二人を殺した死刑囚に、ライターが話を聞いて…という話かと思いきや、後半にどんでん返しがある。その内容についてはふれないが、驚きのどんでん返しだ。しかしそれはミステリのように語られるのではなく、あくまで人間の内省という形で行われる。ライターの体験によって徐々に迫るところと、編集者の用意した「資料」と。その「資料」には彼の独白も含む。複雑すぎて、ぱっとはわからないような構造だけれど、それだけにわかった時は背筋がぞっとするようなインパクトがある。狂気がじわじわと浸食してくるような、それでいて純粋な愛情や憎しみ、悲しみといった人間の剥き出しの感情が迫ってくるような作品。
タイトルも、うまい。読み進めるうちにわかるが、この作品のベクトルがどこに向いているか、それをはっきり表しつつ、強烈な印象を与える題名だと思う。
一般的な犯罪小説ともミステリともちがう。そもそも眼目は殺人ではないのだと思う。殺人に至るプロセス、精神状況、狂気に染まった人々に意識は向けられている。そうしてライターは彼らのことを書こうとする、でも書ききれない。なぜなら彼は普通の精神の持ち主だから。
極めて印象的で、興味深い作品だった。

ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は、二人の女性を殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けていた。調べを進めるほど、事件の異様さにのみ込まれていく「僕」。そもそも、彼はなぜ事件を起こしたのか?それは本当に殺人だったのか?何かを隠し続ける被告、男の人生を破滅に導いてしまう被告の姉、大切な誰かを失くした人たちが群がる人形師。それぞれの狂気が暴走し、真相は迷宮入りするかに思われた。だが―

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▼1月4日 新刊

惑いの森 (文春文庫)

紙の本

惑いの森 (文春文庫)

二週間に一話はハイペースだけど、この...

評価4 投稿元:ブクログ

二週間に一話はハイペースだけど、この一冊におよそ一年の時間がそのまま流れているわけで、そう考えると面白い。

あとがきにあるように、ファンの方が持ち歩きたい作品と言うのは分かる気がした。
(『銃』やら『遮光』やら、中村文則のカバンに潜めるシリーズは不穏だけど、笑)

「タクシードライバー」という、冒頭の話が、とても良かった。
同じ時間に、同じことをしなければならない、そんな制約がどんどん強まっていく男。
同じ時間に、同じバーに来て、同じタイミングで飲み始め、飲み終える。
それさえ怖くなって店長には時報を流しておいてもらう。

自分は繰り返しだけをひたすら願うのに、周囲の無遠慮な変化はそれを赦してくれない。
同じ時間、同じバーにあるはずの席が、その日混雑していて、なくなっていた。

人であろうとするから、制約が付いてくる。
だけど、人であったから、救われることもある。
途中から自分の中の強迫観念のようなものに触れていることに気付きながら、結末に、私が救われた。


「宗教や神話にあるヘブンとは、本当は、あの世のことではないのだから。ひとが世紀を跨ぎながら創り上げていく、その先に実在する世界のことだから」

ショートショート集なんだが、あわない...

評価2 投稿元:ブクログ

ショートショート集なんだが、あわない

 この作者にして、こんなファンタジーというか優しい物語があることが驚きだが、それ以上でも以下でもない。私にはあわないな。

中村文則『惑いの森』文春文庫。 ...

評価3 投稿元:ブクログ

中村文則『惑いの森』文春文庫。

著者初となる掌編集。まるで全てに達観したかのような小ずるさを感じる寓話めいた作品ばかりが並ぶ。何ら腹の足しにもならない50編を収録。中村文則の作品がつまらなくなったのは何時からなのだろう。エセ文化人ヅラした芸能人がテレビで絶賛していた『教団X』が決定打になったのは事実だ。

毎夜、午前一時にバーに現われる男。書かれなかったはずの手紙を、たったひとり受け留め続ける郵便局員。植物になって生き直したいと願う青年――これ以上なく愛おしき人々の、めくるめく毎日が連鎖していく。『教団X』『去年の冬、きみと別れ』『R帝国』など、話題作をぞくぞく放ち、世界中で翻訳される作家の、狂気とユーモア、愉悦、すべてが詰め込まれた魔性の50ストーリーズ。

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▼その他、既刊

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