目次
大河の一滴 【五木寛之ノベリスク】
- 五木寛之
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人はみな大河の一滴
なぜかふと心が萎える日に
人生は苦しみと絶望の連続である
ブッダは究極のマイナス思考から出発した
なにも期待しないという覚悟で生きる
小さな人間像への共感
少年のころ大同江のほとりで感じたこと
人は死んだらどこへいくのか
「地獄は一定」と思いたい
大河の一滴としての自分を見つめて
滄浪の水が濁るとき
「善キ者ハ逝ク」という短い言葉
屈原の怒りと漁師の歌声
この世に真実はないのか
水が濁ったときには足を洗えばよい
反常識のすすめ
内なる声を聴くということ
科学は常に両刃の剣である
他人とちがうただひとりの自己
腹八分から腹五分へ
ラジオ深夜一夜物語
私たちは〈心の内戦〉の時代に生きている
自分を憎む者は他人を憎む
現実から消えた最期の風景
人は死ぬのではない、死んでいくのだ
命をささえる見えない力
生の手ごたえを実感して生きる
あれか、これか、の選択ではなく
黄金時代を遠くはなれて
たゆまぬユーモアは頑健な体をしのぐ
かつて〈体〉と〈心〉は一致して人間をつくっていた
体のなかの辺境を大切に生きる
ほか