目次
坂本龍馬の手紙 歴史を変えた「この一行」
- 楠戸義昭
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はじめに──「一行」に凝縮された、龍馬の素顔
序章◎手紙から聞こえてくる「龍馬の声」
──「幕末のスーパーヒーロー」はいかにできたのか
◆手紙に込められた、人間の大きさ、温かさ、やさしさ
◆寝小便ったれの泣き虫、父は家門の恥と嘆く
◆金持ち郷士、先祖は明智光秀の娘婿・秀満?
◆江戸に出て北辰一刀流の剣術修行
◆ペリーの黒船来航が、龍馬の出発点
1章◎自分を貫く哲学
◆浮世は三文五厘の値打ちしかない。ぶんと屁のなるほどやってみよ
◆志もなくお国でぐずぐず日を送るは、実に大馬鹿者である
◆人生とは合点の行かぬもの 運が悪ければ風呂で死ぬ者もいる
◆土佐の芋掘りの居候が天下を動かせるなら、それは天の力による
◆朝廷は藩よりも父母よりも大事なものなり
◆日本を今一度、洗濯してやろう
◆世間はいいたいようにいえ 我がすべき事は自分のみが知っている
◆世に人が生を得るは事をなすためである
◆人はどこか尖った所がなければいけない
2章◎国を動かす器量
◆誰が父母の国を思わぬ者がいようか
◆寺田屋事件ぐらいで幕府を恨みはせぬ
◆私は浮木の亀、妙な岩に上がったが 四方が牡蠣殻ばかりなのが可笑しい
◆腫れ物も化膿せねば、針は刺さないもの
◆幕府と戦う時は、いまだ来ていない
◆世の中は月と雲、どう変わるか分からない
◆頭がよくても、至誠がなければダメだ
◆主義の違いは少しも問わない
◆国を開くには、各人が己が道に専心せねば成功しない
◆懸案の北海道開拓をやろうと思う
◆国難を前にし、坂本家の宝刀を私にください
◆天下の事を塩梅するには、会計が最も必要
◆最後の仕上げは譲って、手柄は人に
◆左様さ、世界の海援隊でもやらんかな
3章◎家族に見せる素顔
◆異国の首を討ち取り帰国します
◆養子の件で権平兄に迷惑をかけるなら再び脱藩するか、死ぬかしかない
◆エヘン顔を密かにしています
◆金平糖の鋳型のようなアバタ顔が白粉でふさがっていると察します
◆お龍がおればこそ、龍馬の命は助かった
◆天下の時勢切迫につき覆面頭巾、細目の大小一腰など用意を
◆馬に乗り剣も強く、男もかなわぬ
4章◎同志への声
◆君は人をつくってください。僕は船を得ます
◆今では天下無二の軍学者・勝麟太郎の門人
◆長州で重用され、出世を大いに喜んでいる
◆小さく叩けば小さく響き、大きく叩けば大きく響く
◆半平太は今も窮屈な事をいっているか
◆後藤は土佐の同志の中で、魂も志も一番
◆中岡慎太郎は私同様の人
◆国家財政を論じるに、三八の他に人なし
◆学問がある女で、とても優れた人物だ
5章◎絶対にあきらめない意志
◆兵庫に海軍を教える学校をつくります
◆同志二十人を連れて出て、長崎で稽古しています
◆小松、西郷、木戸に龍馬同席 この取り決めに少しも相違なし
◆航行不能に死を覚悟 だが敵は「戦の常道」知らず命拾い
◆運輸、商売、開拓、また投機を主にする
6章◎歴史を変える行動力
◆船沈没の賠償は、金でなく“国をもらう”
◆政権を幕府は返し 政令は朝廷が出すべし
◆鉄砲一千挺を買い求め、土佐を救いたい
◆マストに提督旗がないのは、戦意のない証
◆我、誓って将軍慶喜のために一命を捨てん
◆慎太郎、僕は脳をやられた、もうダメだ
終章◎突然の暗殺──死後「護国の鬼」となる
他