目次
上杉鷹山 人を活かし、人を動かす
- 鈴村進
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はじめに
1章 これが究極の自己変革法
――ここまで“本気”になれば
万策尽きて経営の見通しが立たず
半オーナー、半サラリーマン経営者の苦悩
売上高“八八パーセント減”のどん底からの再スタート
成長なき環境下でトップはどうあるべきか
自らを強い指導者に育てる
十五歳“藩主”の悲壮な覚悟
「情況」が変わったらこれしかない
まずトップの周辺から“減量”を
「当たり前のこと」にどれだけ一所懸命になれるか
焦らず、希望を失わず
社内の反発を想定した上で事を運ぶ
師・細井平洲に学ぶ「上に立つ者の忍耐」
まず社員の“保守的な部分”を打ち破る
徹底した“誠意”の前には感情さえも頭を下げる
降って湧いた“災難”で試される求心力
将来への「確信」を語り続ける
一人ひとりを改革の“火種”として育てる
“腹をくくれない”人間の悲劇
「檜のすり合い」の愚を犯すな
その場限りの妥協には必ず大きなツケが
トップは“頭の下げ方”にこだわるな
自分しだいで“誠意”は毒にも薬にもなる
2章 組織の強化法
――まず自分の手を汚せ、人は必ずついてくる!
経営効率化へ踏み切る
トップとしての“人間力”の秘密
技術、能力以前の“常識”を叩き込む!
自分が「そこまで降りていって教える」ことの意味
人は“張り弓”のようにはいかない
不運の追い打ちに耐える
・「権道」に活路を開く
“運命”を逆転させた木島某の気魄
「反対意見」にこそ虚心に耳を傾ける
馬にどうやって水を飲ませるか
藩主鷹山を困惑させた七重臣の強訴
反逆にもトップは「三度内省」せよ
逆臣処断と“嫉妬”始末記
鷹山一流の「実学」の見本例
3章 人心掌握と決断力
――常識を捨てれば、物の本質が見えてくる!
染みついた“タブー”を見直す
思い切った“ガラス張り”政策
“評論家社員”は要らない
名補佐役の「十年の計」
これまでの常識に「付加価値」をつける妙案
地獄の中にこそ“仏”がいる
再建の資金ルートを完全に断たれる
危機を救った“サムライと商人の二人三脚”
大功労者を切る
退き時を誤った男の悲劇
どんな俊才でも“硬直化”したら切れ
変革の大功労者が「経営の維持者」とは限らない
捨てねば新しいものは得られない
“異質のもの”を受け入れる度量
これまでの信念、信条を思い切って捨てるとき
“応急手当”から“長期経営政策”始動へ
4章 不可能を可能にする先見力・忍耐
――将来の“楽の種”は足元に埋もれている!
常に不測の事態に備える
犬が五百文、猫が三百文
鷹山は一人の餓死者も出さなかった
「焼き味噌九郎兵衛」の男意気
“永遠の坂”を登る覚悟で
鷹山が立てた二十年長期計画
目先の利益にとらわれない鷹山の“遠慮”
「会社は永続しなければならない」
鷹山独特の“実践学問”
文字通り三顧の礼を尽くして得た“生涯の師”
「常識」を破ることこそ真の教育
幾多の人材を輩出した興譲館と明倫堂
この師傅にしてこの弟子あり
人間のあり方を忘れた“マニュアル経営学”のもろさ
組織に本物の“体力”をつける
必ずやって来る“マンネリ・タルミの時期”
罪人・当綱のやむにやまれぬ「意見書」
ここぞというときの“忍耐”に自信があるか
温厚な鷹山が飛ばした檄「夏の夕」の迫力
未来ビジョンに酔うな
人の心の弱さを考慮した「四民節倹令」
ほか